ノレンわけの日

林静一画伯夫人、三度(みたび)のご来廊。ありがとうございます。


ご来廊を自宅に電話すると夫人に心酔しきってるツレは飛ぶようにやってきた。


続・開店祝いにノレンをいただいた。染織作家である夫人の手づくりのホームスパンのノレン。素材はもちろん羊毛。


なんてすてきな。かかっていた僕の手作りのノレンをその場ではずしてつけかえるツレ。



ああーいいなぁ。こういうのが欲しかったんだ。よかった、ケイヨーD2で狸と河豚が踊っている藍染の民芸調を買わなくて(次の定休日に買いに行く予定だった)


デザインはもちろんのこと機能的にも優れている。粗い織りなので事務所(給湯室。元キッチン)の電気を暗めに抑えておくと、事務所からは展示室が見えて展示室から事務所が見えない。


つまり「御簾(みす)」になるわけ。


ついつい河東節を歌いたくなるのは僕だけではあるまい。



おれだけかな。


で、約一ヶ月働いてくれた僕作成のノレンであるが・・・・。


ノレンわけとなった。


つまり三つに分かれて三枚の手ぬぐいになった。



三枚の手ぬぐいだからいいけど三枚のお札なら日本昔話である。



「ノレンが三枚の手ぬぐい」くらいで驚いちゃいけない。なにしろ着物が一巻の反物になっちゃう国ですから。



業務連絡。「林静一展」、明日最終日です。5時まで。巡回しません。