さて、お待たせしました。続いて朋輩たちの秀句・佳句を一気にご紹介。
虫の音やはるか遠くに列車見ゆ なほ子
もどかしく外灯のもと封を切る 萌
記念日や土産のランプに灯ともす 萌
草取りの耳に隣家のラジオ聴き 萌
遅れ来てこれが最後と蝉しぐれ 章
帰り道秋に踏み入る虫しぐれ 章
山小屋の裸電球秋ひとつ 章
カーミラー指にて拭けり露の朝 敬喜
カーラジオ窓開け混じる秋まつり 敬喜
胡弓鳴く灯火涼し風の盆 健治
草臥忌や浦賀の寺の虫時雨 俊夫
秋灯やなじみの客の声低し 俊夫
病む妻の閨より洩れるラジオかな 俊夫
秋草の露蹴散らして犬走る マスオ
秋の灯やライスカレーのにほい立ち マスオ
秋の蝶舞えばおもかげうかびけり 二庵
鳴き止みしいのち思ふや蝉時雨 二庵
以上です。
次回のテーマは「(秋の)実」、「日時・年月日」。