ほんやらなまず句会9月例会 2

さて、お待たせしました。続いて朋輩たちの秀句・佳句を一気にご紹介。

  
    虫の音やはるか遠くに列車見ゆ     なほ子

    
    般若湯汲まれるを待つ蓮葉かな     なほ子

 
    もどかしく外灯のもと封を切る       萌


    記念日や土産のランプに灯ともす     萌


    草取りの耳に隣家のラジオ聴き       萌


    遅れ来てこれが最後と蝉しぐれ       章


    帰り道秋に踏み入る虫しぐれ         章


    山小屋の裸電球秋ひとつ           章


    カーミラー指にて拭けり露の朝        敬喜


    カーラジオ窓開け混じる秋まつり       敬喜


    胡弓鳴く灯火涼し風の盆           健治


    草臥忌や浦賀の寺の虫時雨         俊夫


    秋灯やなじみの客の声低し          俊夫


    病む妻の閨より洩れるラジオかな       俊夫


    秋草の露蹴散らして犬走る            マスオ


    秋の灯やライスカレーのにほい立ち      マスオ


    秋の蝶舞えばおもかげうかびけり        二庵


    鳴き止みしいのち思ふや蝉時雨       二庵


          以上です。


次回のテーマは「(秋の)実」、「日時・年月日」。