「山下勇三展・箱舟に起きた厄介な事柄」

banka-an2003-10-14


昨日は都内練馬区の豊島園で業界全体の健康保険組合の運動会があった。天気予報は途中から大雨だったのだけど、どうしても行きたいという長女・花子(仮名・小4)、次男・三吉(仮名・小1)を連れて行った。
案の定、大雨となって濡れ鼠になった三吉は風邪を引き、今日は学校を休んだそうだ。
健康保険組合のイベントで健康を損ない、保険証を持って医者に行くなんていうのもなかなか気の利いた話である。

今日も雨。よく降る。

仕事帰りに表参道の「HBギャラリー」で「山下勇三展・箱舟に起きた厄介な事柄」を見に行く。

面白いタイトルの展覧会だ。ご案内ハガキに曰く

「人類の箱舟地球は、大物小物独裁者はびこり箱舟沈没寸前・・・・・・」

大昔、ノアの箱舟で逃れてきた僕たちだったけど、そのことを忘れて、いま自らの手で自分たちの船を沈めようとしている。そんな愚行に警鐘を鳴らしているテーマだったと思う(違ったらすみません)。

作品はほぼ、ブルー、イエロー、グレーの3色を基本に描かれている。僕は特に山下氏のグレーが好き。去年の今頃、やはり大嵐の中を見に行った「ミトコンドリア・イブ」の時もその深いグレーに痺れた。なんか焼き物の釉薬のようなグレー。キャンバスを手で押したらズブッと肘あたりまで入ってしまうんじゃないかと思えるような深みが感じられる。

山下勇三氏は、僕の日記にたびたび登場し、昨日設置した掲示板にも一番乗りしてくれた山下以登さん(リンクページも参照)の父上だ。以登さんとは結構長いことメル友だったのだけど、山下勇三氏のお嬢さんだったとは、去年「ミトコンドリア・イブ」のご案内をいただくまで知らなかった。

今は無き名雑誌「話の特集」の読者にとっては忘れられない名前だ。永六輔氏との名コンビも忘れられない。

  上は以登さんのサイトからお借りした画像。タイトルは「世界の日常的な大洪水」。うーむ写真ではあのグレーの質感は出ないな。やはり絵は本物を見なくちゃね。