だろ?

banka-an2003-10-29


今日は僕のホームグラウンド、吉祥寺のジャズバー「赤いからす」(リンク参照)に、中村誠一さん(リンク参照)と吉岡秀晃さん(リンク参照)のライブを聴きに行った。

 中村誠一さんはテナーサックスプレイヤー。硬軟合わせ技のマルチプレイヤーで変幻自在。サックスという楽器の魅力を十二分引き出している洒脱な演奏家だ。30年前、九州から上京してきたタモリ山下洋輔さんの紹介でしばらく誠一さんの家に居候していたのはあまりにも有名な話。そんなご縁で「今夜は最高」にもレギュラー出演しコントを演じていた。ちなみに現在は洗足学園音大ジャズ学科の教授でもある。
 
 誠一さんと初めて会ったのは嵐山光三郎氏の紹介だった。

 4年前の秋、突然嵐山さんが「秋の感謝祭」と称して、友人50人ぐらいを国立のフレンチ「フェルミエール」(高いからあまり行けない)に招待してくれたことがあった。しかも生バンド付。そのとき演奏してくれたのが誠一さんと吉岡さん(あと、ベーシストとドラマー)だった。その末席に座っていた蕃茄はその変幻自在の演奏に一発で痺れた。

 その後、誠一さんのファンクラブと国立嵐山組が合同で国立の城山公園でスケッチ会をするというイベントで、僕が現地ガイドを務めたのが親しくなった始まりだ。今日のライブもそのときの国立組で伺った。9月5日の日記に登場した経営コンサルタントの朝倉潤さんと、友人でNY通のミーファ嬢(仮名・?歳)。いつも参加のギャラリー・エソラオーナーのマスオさんと、ジャズ狂の柳生さんは仕事で欠席。

 今回のライブは、吉岡トリオに誠一さんがゲストというかたち。
 
 吉岡さんは最高にファンキーなピアニスト。最高の笑顔で最高のテクニックを披露してくれる。こんなに楽しそうにピアノを弾く人は滅多にいない。ルックスもいいのでさぞ女性ファンが多いことだろう。一年前まで国立に住んでいて時々駅でお会いした。黒スーツに長髪なので凄く目立った。

 ステージ終了後、誠一さんが僕たちのテーブルに来てくれてしばし談笑。ミュージシャン同士の演奏での「勝負」のしかたや、困難なフレーズの習得法などを教えてもらった。また来月僕たちが開く嵐山さんたちの俳画展の話でも大いに盛り上がった。

 来月にはCDが出る。CDのタイトルは『だろ?』。誠一さんの最新のオリジナル曲のタイトルだ。息子さんが中学生の時、珍しく机に向かっていたので、「珍しくがんばってるな?」と声をかけたら、くるっと振り返って「だろ?」っと言ったという。その様子を曲にしたそうだ。

 それにしても、お酒を飲みながらの「生音(なまおと)」のジャズ。世の中にこんな贅沢はない、だろ?