今回の病気および入院のこと、僕も知らなかったわけじゃない。
秋口に渋谷の事務所をたたむとのハガキをいただき、「どうしちゃったのかな?」と思っていた。
11月に僕はエソラ(=キャット・フィッシュ)でオーナーのマスオさんとクニタチ最強のタッグ(?)を組んで、嵐山光三郎、安西水丸、南伸坊三の3氏による、「俳画3人展」をプロデュースした。
その初日。開店準備をしているときだったか、オーナーのマスオさんから「ナベゾさん入院しているらしいよ」と教えられた。
そして、昼過ぎに嵐山さんがエソラに来られ、南さんと落ち合って、府中の病院に渡辺さんのお見舞いに行かれた。
年末恒例の「はがきゑ展」には作品を出品されていた。病院の窓からみた水彩の風景画と、病院のドクターやナースの肖像画。
水彩画はとてもきれいなのですぐ売れてしまったが、ドクターやナースの肖像画は苦戦していたようだ。凄く面白いんだけど、本人と家族以外にはちょっと売りにくいものね。
その後、退院されたといううわさを聞いたので、「退院おめでとうございます」とメールを打ったら、すぐに返事が来た。
「この経験を本にしようと、これから編集者と打ち合わせで渋谷に行ってきます」
と書いてあった。うん、これなら全然ダイジョーブと思った。
週刊朝日の連載も結局一回も休むことなく続いている。
ちなみに奥さんのノリコさんも絵を描く方で「はがきゑ展」に出品されている。正統派の精密で美しい絵を描く方だ。
下の写真がそう。チンチラというモルモットの親類のような小動物。蕃茄庵所蔵。早い話が自宅のリビングの壁にかけている。