夜の九時過ぎに帰宅して、ダイニングで今日の夕食のおでんを食べていたら、いきなり
「ギョーザー!!」
と怒鳴られた。
怒鳴られたと思ったのは間違えで、スピーカーの大音量だった。
餃子の移動販売車が我が家のドン前にその軽トラを止めて、客待ちなのだ。
「なるほどね」と思ってまたおでんを食べようとするとまた、
「ギョーザー!!」
と怒鳴られる。
時々見かけるんだよね。「たけやーさおだけ〜」に似た独特のイントネーションで、メニューは「肉餃子,野菜餃子,キムチ餃子,カレー餃子,ごぼう餃子の5種類で12個500円」だそうである。
あと「今日を逃すとあと1ヶ月以上まわってきません」と脅すんだけど、脅しに屈した人を見たことないな。
この移動餃子屋さん、国立だけじゃなく神楽坂でも見かける。アナウンスは同じだけど呼び声はテープだから同じ車かどうかはわからない。
それにしても買っている人を見たことがない。こんなので売り子さんは生活できるんだろうか、と要らぬ心配をしてしまう。
それとも餃子売りは仮の姿で、本当は車で町を流す振りをして、某・武家屋敷の見取り図を書いたり、あるいは犬に石を投げる振りをして堀の深さを測ったりしてるんじゃなかろうかと思ってしまう。