黒板ぶるーす

banka-an2004-11-21


そういうわけで昨日は猿回しを見に行ったわけだが、帰ってきたら郵便受けに分厚い封書が来ていた。

発信者は、と見ると愛知県は岡崎市の「みさきたまゑ」さんだった。


みさきたまゑさんは定時制高校の先生なんだけど、「本」の世界では有名人だ。

今でこそ、書店のブックカバーが注目を浴びているけれど、日本で最初に目をつけたのがみさきさんだ。20年以上前、「本の雑誌」の「三角窓口」に「もっと書店のブックカバーに注目しよう!!」旨の投書を書き、それが現在の「書皮友好協会」(ブックカバーの愛好者の全国団体)結成のきっかけとなった。

詩人であり歌人であり俳人でもある。

そんなすごい人と僕が何で友達かというと・・・・なんだっけ?

そうだ、思い出した。約10年前、甲州の粋人・点燈舎主人こと深澤久雄翁が発行するミニコミ紙「軟骨新聞」に、みさきさんのミニコミ紙「胸やけ通信」が転載されていて、それがやけに面白くてファンレターを出したのがきっかけだ。いや、ファンレターを出すなんていうマメなことは僕の行動パターンにはないなぁ。うーん、思い出せない。まぁ、ともかく、それぐらい長いお付き合いなのだな。

で、そのミニコミ紙「胸やけ通信」について説明しよう。「とるにたらない一寸メディア」がキャッチで、大きさはハガキの半分。手書きで、時にイラスト入り。それを印刷して絵はがきのB面の下半分、つまり通信面に貼って出すという形式のミニコミだ。不定期刊かな。

内容はピリッと一味効いたコラムだ。本の話や音楽の話から社会一般まで多岐にわたる。毎回面白い。ドキっとするような警句にも満ちている。タイトルは時々変更になり、僕が初めて見たときは「胸やけ通信」だったが、最近は毎号変わっているようだ。

で、いよいよ本題。僕の話はくどくてわかりにくい。今回送っていただいたのは、その「とるにたらない一寸メディア」の1990年の創刊からの総集編だ。文庫判で110ページくらい。一気に読むとまた面白いなぁ。

タイトルの『黒板ぶるーす』は、みさきさんが発行するほぼ日刊のメルマガ『黒板ぶるーす』に由来する(もうまもなく通算1000号をむかえる)。こちらも毎回面白い。みさきさんは定時制の高校の先生で、教室の後ろの黒板に、全日・定時制の生徒宛に毎日コラムを書いていて、それが『黒板ぶるーす』の原型らしい。


数年前のメルマガ『黒板ぶるーす』に書かれていた、

「よく人は?そんなつもりじゃなかった?という。でも、あなたの?そんなつもり?と私の?そんなつもり?は違う。人の数だけ?そんなつもり?はある」(大意)

は、僕の座右の銘となっている。で、その文庫判『黒板ぶるーす』は販売もしているので、希望者は購入もできる。500円。

と、ここまでの文章、みさきさんに取材せずに僕の記憶に頼って書いているので不確か。多少間違いを含んでいるかも。みさきさん、だいたいこんな感じでしたっけ?


上の写真は、表紙と中のページの画像。手書きっていいね。