下町ダニーローズ公演「エクソシスト達の憂さ晴らし」

今日は日中はうちの中でおとなしくして英気を養って、夕方からもぞもぞと起き出して芝居に行った。

高田馬場のアートボックスホール。

立川志らく率いる「下町ダニーローズ」の第三回公演「エクソシスト達の憂さ晴らし」だ。

志らくさんのほか柳家一琴さん、立川談四楼さん、酒井莉加さん等、見逃せない人たちが出ているので前々から楽しみにしていた。しかもゲストでモロ師岡さんも出る。

祝日なので長男・虎太郎(仮名・中3)といってきた。

狭い芝居小屋にギュウギュウ詰めの満員で、環境としては良くはなかったんだけど、そんなことは忘れちゃうほど面白かった。

芝居の大筋をチラシから抜粋すると・・

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さるお屋敷の主人が奇病に冒されていた。その姿はまるで悪魔がとり憑いたようであった。彼には二人の美しい娘がいた。娘たちは父の病気を心配しつつも、ひょっとしたら本当に悪魔がとり憑いたのではないかと思うようになっていた。そんな矢先、刑務所を脱獄したと思われる泥棒がお屋敷に忍び込んだのだ。更に悪魔を退散させようと悪魔祓い(エクソシスト)が現われ、お屋敷内は悪魔(?)と泥棒とエクソシストが顔を合わせて大騒動・・・

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一琴さん演じる悪魔に憑かれたご主人がすごい迫力。リンダ・ブレアーばりの過激描写。目は裏返り、ベッドの上でバウンドし、首が一回転する(ように見える)。一歩間違えば「シャイニング」の領域だ。もう、怖すぎ。10日前に車に追突されてムチ打ちになったというのに、こんなに首に負担がかかるアクションをするなんて・・・。芸人魂といってしまっていいんだろうか。どうか大事にしてください。

勝気なお嬢様役の酒井莉加さんは、勝気とは言え可憐で可愛い。全役中、唯一ボケを入れられないキャラで、緊張感が絶えないかなりの難役だと思うのだが、みごとにこなしていた。特にネタバレになるから言えないラストシーンの衝撃!! びっくりした。ネタバレになるから言えないんだけど、ホラー・シネマの伝統を再現して芝居全体をギュッと締めたと思う。

談四楼さん、相変わらずのすごい存在感。映画「不幸の伊三郎」の時も書いたが、「陽気なドン・コルレオーネ」のような迫力。そして大旦那のような風格。舞台に上がると2倍にも3倍にも身体が大きく見える。その風格で細かいクスグリをいれるからたまらない。

このほかにも原武昭彦さん、三遊亭楽春さん、阿部能丸さんはじめ面白い人を挙げ始めたらキリがない。もうほとんど笑いっぱなし。なんだけど深読みしようとすれば、いくらでも深読みできる、こわ〜〜いお芝居だ。

キーマンとなるエクソシスト役で自分も出演しつつ、脚本家、演出家として出演者それぞれの持ち味を引き出し、+αを上乗せしていく志らくさんはすごい。

あと、2日ある。感想を書いていたら、もう一回見たくなってしまった。