「わたしの多摩川 わたしの町」

で昨日は、高橋卓也さんと打ち合わせをした後、福祉会館に行った。

ビデオ上映会『わたしの多摩川 わたしの町 〜79歳・三田鶴吉さん語る』

に行ったのだ。


多摩川国立市民の母なる川だ。ところが僕と言う人間は甚だ親不孝な男で多摩川のことをほとんど知らない。だからこの映画は「へぇーーーー」の連続だった。

その前にまず三田鶴吉さんについて説明しよう。

立川の花屋さんのご主人にして在野の民俗学者、そして俳人である(なんと「ホトギス」同人である)。永年にわたって多摩川を愛し、研究し、自然保護や文化振興の活動をしてこられた。

その三田さんを案内人に、多摩川の歴史、現在をつづったのがこの映画だ。

知らないことをたくさん知ることができて楽しかったなぁ。あと三田さんの誠実な人柄も画面ににじみ出ていて、温かな気持ちにさせられた。

僕は基本的に自然・天然にはほとんど関心がなくて、人の営為にしか興味がないのだが、それでもひと時もあきることなく、1時間50分を集中して過ごした。

では、この映画で知った「へぇーー」を以下に列挙しよう。

? 多摩川の全長は138キロと短いが、流域の人口ではトップクラスである。
? 多摩川の水源は山梨・埼玉県境の笠取山
? 水源地の標高は約1900メートル。それで138キロ。トップクラスの急勾配
? 上流から種子が流されてくるので川原にはアカシヤと胡桃の木が多い
? 昔は上流で切った木で筏を組んで流した。
? 鰻が獲れた
? 立川で鵜飼が行われた
? 鮎の遡上の季節には辺りに西瓜の匂いが立ちこめた。
? 日本で初めて鮎の放流を行ったのは多摩川である。
? 167種の渡り鳥が飛来する
? 昭和47年ごろまで川原に野ウサギがいた
? 毎年1月1日から1月4日の日没は、日野橋から見ると富士山の頂上に落ちる

番外 ベトナム戦争多摩川の川原に外来植物が増えた。なぜだかお分かりだろうか。
   答え→→なぜならベトナムの飛行場で戦闘機のタイヤに種子が着き、立川基地に下りるためちょうど多摩川上空で車輪を出すため、種子が落ちる。それが繁殖するのだ

ね? 「へぇーーー」でしょ。


実は僕は三田さんとは初対面ではない。この春、写真家の田沼武能先生の文化功労者受賞パーティーでご一緒した。

そして、一緒に朝日新聞に載った。

今回の映画会には三田さんも来場されていて、上映前にご挨拶に伺ったら、僕のことを覚えていてくださった。嬉しかった。

来年には講演だか懇談会だかか行われるそうである。ぜひ参加したいと思った。