五人廻しの会 in 日暮里

banka-an2004-12-14


開演直前、日暮里・サニーホールに駆け込む。

 師走である。師ですら走るのである。俗人の極みたる蕃茄山人は走りっぱなしである。

 今日は落語協会の若手の勉強会「五人廻しの会」である。蕃茄庵イチ押しの若手真打・柳家一琴さんからご案内をいただいた。今年の「落語納め」である。

原則的に皆さん根多おろしである。

一琴さんの根多は「山号寺号(さんごうじごう)」。若旦那に幇間の一八が「山号寺号」の洒落を言って小遣い銭をせしめてそして・・・、という他愛無いといえばこんな他愛無い話はないというような噺。とんとん落ちの典型で、トントン!!っというテンポのよさが身上の根多だ。

要領がいいようで抜けている一八と鷹揚なようで存外セコい若旦那の対比が面白かったし、テンポもよかった。


山号寺号」の説明が必要かな。例えば、金龍山浅草寺比叡山延暦寺成田山新勝寺、谷保山南養寺(!)というようにお寺は大抵、正式名称が「○○山○○寺」となっているのはご存知のとおり。それを社会一般(?)にまで広げた言葉遊びが「山号寺号」だ。時々、大喜利などでも行われる。

例えば有名なところでは、・・・
「女中さん拭き掃除」、「時計屋さん今何時」、とかね。今日の一琴さんの根多では、「肉屋さんソーセージ」、「カリフォルニア産オレンジ」が面白かったな。

そういうのなら僕も新作を考えてみたいぞ。
「カリフォルニア産オレンジ」がOKなら「ブラジル産サウダージ」なんてのはどう? ダメ?