明日のために その②
『満洲慟哭』
(友清高志・講談社・1,470円)
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そして昨日の「水戸黄門」である。劇中に気になる役者さんがいた。
純朴な百姓だったのが、許婚を助けるために人を殺めてしまったことが原因でヤクザの用心棒に身を落とした青年の役。影があり、なおかつ凄みがあるはずの役柄なんだけど、影が無い、凄みも無い。だけどなんとも妙な存在感がある。型にはまらないスケールの大きさがあるのだ。うーん、なんだろうこの感じ。
気になってググッてみたら、小林健という人で小林稔侍の息子だった。海よりも深く納得。なるほど、親子二代か。おとうさんもそんな感じだものなぁ。身長188センチ。でけぇ。デビューは相撲部員の役。そのまんまである。
なんというかなぁ、いい意味での「でくのぼう」。もちろん、これほめているのよ。スケール感があるの。「小器用」の反対語としての「でくのぼう」。宮澤賢治の世界もちょっと入っているかな。(そういう人に私はなりたい)
なにをやっても小林健。そこにただいるだけで絵になるような、そんな役者さんになって欲しいものである。