ピーナッツのこと、バンバンのこと

そのピアノの発表会で次男・三吉(仮名・中1)のすぐ後に登場の先輩のAちゃんはトボルザークの「ユーモレスク」を弾いた。いい曲だなぁ。僕はこの曲を聴くと、中学三年だったあの日のことを思い出すよ。


あ、そうそう、ザ・ピーナッツのDVDBOXが出るんだってね。欲しいなぁ。ザ・ピーナッツ大好き。日本史上最強のデュオ。僕がいまだにジャズが好きなのは、子どもの頃に大好きだった「シャボン玉ホリデー」の影響もある。

カバーも含めて名曲は枚挙の暇もない。「可愛い花」「乙女の祈り」「ふりむかないで」「恋のバカンス」「恋のフーガ」・・・。そして「情熱の花」、これ最強。

これ、ご存知の通り、ベートーベンの「エリーゼのために」のアレンジだ。凄いことを考える人がいるなぁ、カバーだけど。ヴィーナスの「キッスは目にして!」なんてのもあった。これも佳作。阿木燿子作詞。


あ、それで「ユーモレスク」の話ね。

僕が中3の夏だったんだけど、バンバン(ばんばひろふみ)の「いちご白書をもう一度」が流行りましてね。僕もすごく好きだった。作詞作曲はもちろんユーミン。大ヒットとなった。

そしてたぶん翌春、卒業直前ぐらいだったのだけど、第2弾が出た。それは「霧雨の朝、突然に・・・」という曲。これもユーミン作。これはヒットしなかった。

でもこの曲を聴いたときの衝撃は忘れられない。

だって・・・・。サビがドボルザークの「ユーモレスク」にそっくりなんだもの。「ユーモレスク」のメインの旋律じゃなくて、途中マイナーに転調するところがあるでしょう?あそこにそっくりなのだ、「霧雨の朝、突然に・・・」のサビの、

「小さな命を宿したのを、どうして黙っていたの?」

というところ。嘘だと思ったら、下のジャケ写をクリックして、ちょっと聴いてごらんなさい。1分半待ってサビのところを。

「霧雨の朝、突然に・・・」</像  ←クリック



ねっ、そっくりでしょ?


この日以来僕は、「ユーモレスク」を聴くたびに、頭の中を

「小さな命を宿したのを、どうして黙っていたの?」

という救いようもなく暗く重いフレーズが反響して、名状しがたい気分になってしまうのだ。


あ〜あ「ユーモレスク」、いい曲なのになぁ。