瀋陽、右往左往 バスで瀋陽に戻る


・・・・・・5月3日(2日目)の旅日記<9>・・・・・・・


そういうわけで、一時間に亘るパリダカ走行で疲れきった僕たちは瀋陽に戻ることにした。


先日も書いたが、汽車でもバスでも行けるという場合、中国においてはほぼ100パーセント、バスの方が便利だ。第一、あの満員列車で立っていくのはちょっとしんどいし、バスで行こう。


駅前がバスターミナルになっている。いやターミナルというより巨大な駅前広場みたいな感じだ。

行き先と経路によって4系統ほどあるみたいで(本当はもっとあるかも)、バスは次から次ぎへと到着しては4列に別れて縦列を組み、人々もそれの右側(右側通行なのでドアは右側だ)に沿って4列縦隊を組む。次から次へと人を満載しては、押し出されるように発車していく。まるでトコロテン。


どうも一番端の「1系統」は瀋陽行きみたいなのでその列の末尾に並ぶ。列の
進みは結構速い。それでも15分くらいはかかるかな〜。

と、思っていたら、後から来たバスが伸び切ったバスの縦列に並びきれずに、脇にはみ出した。そしてちょうど僕の右側に停車した。おやっと思っていたら、太った女車掌が窓から顔を出して、何事か大声で呼ばわった。

多分「並びきれないから先に出るよ。アンタたちサッサと乗りなさい」みたいなことだったと思う。

日本のコンビニなどでは、レジに客が並んで新しいレジを開けた時には、必ず「先にお並びのお客様からどうぞ」となるのだけど、こちらでは早い者勝ち、または運まかせである。バス入口に向かって怒涛のように押し寄せる人波に上手〜く乗って乗車、二人並んで座ることが出来た。


バスはあっという間に満員になって発車。途中から乗ってきた人は当然立っているのだけど、ここからが面白い。おばちゃんが、じゃなくて車掌さんが、プラスチックの風呂イスを貸してくれるのだ。それを床において不安定に低く腰掛ける。これで高速道路だって走っちゃうんだから「お客様の安全のためシートベルトをお締めください」どころの騒ぎじゃない。


僕は幸いして座れたのだけど、困ったことに背もたれがのネジが緩くて、もたれかかるとズルーっとリクライニングしてしまうのだ。リクライニングすると後ろの席のおばさんに、

(*`Д´*) (;`皿´)(*`Д´*)(;`皿´)(*`Д´*)(;`皿´) !!

 
と怒られるので、度々直さなければならない。

もちろんバスも「パリダカ走行」および「反対車走行」なので、どうしても急発進の時にリクライニングしてしまうのだ。


そんな状態なのに、爆睡できちゃうんだから、不思議だ。

                 
                    (つづく)