夏の浪速の芸尽くし(2) 新世界「てんぐ」で串かつ。

〔8月6日の日記 その2〕

天満天神繁盛亭」終演後はふたたび南森町へ。堺筋線を一気に南下。「動物園前」へ。目の前にそびえる廃墟は「フェスティバル・ゲート」。半屋内型の遊園地。このエリアに遊園地は無理だろうと心配されながらオープンしたが、やはり長続きはしなかった。合掌。




この町の名は「新世界」。ドヴォルザークとは関係ない。ランドマークは通天閣。その造形のかっこよさは東京タワーと双璧をなす。と思う。

ちょっと早いが夕食である。

どのくらい早いかと言うとまだ午後の4時台。病院の夕食よりはやい。でも計算づく。朝食はバスの中で5時だったし、昼食は天下茶屋うどん屋で11時だった。これも5時前に夕食にするため。時分時に行ったのでは長蛇の列必至だ。


「てんぐ」で串かつ、どて焼き。新世界は通称ジャンジャン横丁で串かつといえばここ「てんぐ」か「八重勝」だ。

人気で言うと圧倒的に「八重勝」なんだろうけど、ぼくは「てんぐ派」。理由は改装前のこの店に田辺聖子先生と難波利三先生の色紙があったから。この町で難波先生の色紙は説得力ありすぎる。当然、僕は難波作品は全部読んでいる。

チューハイで串揚げを次々に流し込む。レンコンフライ、玉子フライ、タコフライ、ウィンナーフライなどなど。満腹して2700円。いい気持ち。


それにしても、だ。言いたかないが、いつの間にこの町は街中にビリケンさんのレプリカがあふれ、有象無象の大型串かつ店が跋扈するようになってしまったのだろうか。まるでテーマ・パークだ。安全で健全なのは良いが、かつての皮膚にピリピリ来る感じも懐かしいなぁ。

でもこんな看板を見ると、ちょっとホッとする。


そして、散髪屋に急ぐ僧侶の姿にもちょっとホッとしたりするのである。


合掌。

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