「江戸の人物画―姿の美、力、奇」(府中・府中市美術館)

雨模様 ( 五月雨?) の中、大いなる隣町・府中にある府中市美術館に行ってきた。今年トレンドの近場への行楽ね。


府中市美術館
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開催中の企画展は「江戸の人物画―姿の美、力、奇」。江戸時代の絵画のうち「人物画」に焦点を絞ったもの。美人画、『三国志』『水滸伝』の登場人物や神仙など、徹底して「人のかたち」にこだわった企画。だという。


企画展の公式サイトはこちら。


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入っていきなり驚かされるのが、上のバナーにもある曾我蕭白の《寒山拾得図》(重要文化財)。ほぼ等身大のど迫力。


僕は寒山拾得が子供のころから好きでねぇ。「風狂」と言う言葉をここまで体現している人たちはいないと思う。掃除当番などで箒を持つと、人知れず物真似をしたものだよ。


伊藤若冲の《付喪神図》も面白いなあ。黒バックが斬新。たち


府中市美術館
 


葛飾北斎の《花和尚図》がカッコイイ。当然、『水滸伝』に取材した作品で、水滸伝百八人衆のうちでも有数の武闘派の豪傑・花和尚魯智深のこと。ちなみに「花和尚」とは「お花が好きな和尚」ではなく「全身刺青の和尚」という意味。サウナで断られるタイプだな。40年前の伝説のドラマ「水滸伝」では長門スベラーズ・勇が演じた。


府中市美術館
 


あと印象的だったのが


佐竹曙山の《蝦蟇仙人図》。曙山は佐竹藩の藩主だそうだ。


府中市美術館
 


他にも複数の作者による《蝦蟇仙人図》が展示されていて見比べるのも楽しい。


で、《蝦蟇仙人図》ですよ、皆さん。特に国立市民の皆さん。


この春から国立でも蝦蟇仙人の大活躍および快進撃が始まるはず。期待しましょう。



見応えあったなあ。満足度高し。展示ももちろんいいんだけど、この美術館のハードも良い。こういうものがあってちゃんと維持できて活性化していて・・・・・府中は凄い!!武蔵国府が置かれた伝統は伊達じゃない。うらやましい!! あやかりたい!!



こんな結構な展覧会を僕だけならともかく同行のツレまで無料とは申し訳ない。そこでせめてもの感謝の気持ちとしてミュージアムショップで、上で紹介した伊藤若冲付喪神図》のクリアファイル、一筆箋などを購入した。


終了迫る!! 5月8日(日曜日)まで。しかも5月6日(金曜日)が休館日。お急ぎください。本展覧会の他会場への巡回はありません。


観覧料 は一般600円、高校・大学生300円、小・中学生150円



もう一度、企画展の公式サイトはこちら。


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それと忘れてた。「ぱれたんの屏風工房」が面白い。六つ折の厚紙に今回の出展作品のスタンプを押してミニ屏風を作るという趣向。あくまでこれを素材として絵や書や切り紙などを足していったら結構面白いものが出来上がると思う。



無料のお楽しみ。ちなみに「ぱれたん」は当館のマスコット。府中市美術館




<今日の二句>


さみだれに 寒山拾得 かくれけり



目出度さは 蝦蟇仙人の 力こぶ



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