『レンブラント 光の探求/闇の誘惑』(上野・西洋美術館)

上野のお山の西洋美術館で開催中の『レンブラント 光の探求/闇の誘惑』に行ってきた。ゴールデンウィークは終わったが、僕のアート散歩はまだ続く。なしくずしに。



レンブラント


ご存知、レンブラント・フェイ・レイ。じゃなかった、レンブラント・ファン・レイン。1606〜1669。


別名、「光と影の魔術師」。財津和夫みたいだが違う。「明暗の巨匠」。漱石ではない。今回の展覧会の副題にあるように光と闇を自在に操ったオランダとの巨匠だ。


版画110点に、油絵15点を加え、レンブラントのマジックに迫っている。


レンブラント
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これまた見応えのある展覧会だった。2時間は欲しいね。


やはり版画が面白かった。特にキリスト教のモチーフのもの。ああ聖書に通じていればより深く楽しめるのだろうなという作品も多くあった。また和紙を使用した作品が多いというのも興味深い。黒一色の諧調に和紙の中間色でアクセントをつける狙いがあったらしい。


技法もさまざま駆使していて、まるで写真のようなものもあれば、日本の中間小説誌の挿絵のような味わいのものもある。展覧会の公式サイトに解説つきで作品が紹介されているのでご興味のある向きはご参照されたい。下の代表作のひとつである「羊飼いのお告げ」からギャラリーにお入りください。


羊飼いのお告げ
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音声ガイドのナビゲーターは高学歴の名優・辰巳琢郎氏。辰見拓郎ではないので間違いないように。僕は今回借りなかったのだけど、西洋絵画やキリスト教への知識が足りないので借りても良かったかもしれない。写楽展のときは借りたんだけどね。あれは単に昇太師匠の声を聞きたかっただけか。


最近毎日のように書いているが、こんな結構な展覧会を僕だけ無料とは申し訳ない。そこでせめてもの感謝の気持ちとしてミュージアムショップで、Tシャツでも買おうと思ったが、黒いTシャツは外見がウラナリの ( 中身は野幇間 ) 僕には似合わないのでやめた。



おおっと、レンブラントモデルのベレー帽なんてのがある。ほ、欲しい。Tシャツと帽子の買いすぎを家族に指弾されて「Tシャツ&帽子購入自粛月間」なのだけどこれは例外としたい。しかし・・・・。


ベレー帽を買ったら、次はルパシカが欲しくなる。ルパシカぐらいなら買えるかもしれないが、マツダ・ロータリークーペは買えない。母も買ってくれそうにないし。それにもう運転できないし。そんな先々の心配もあるのでベレー帽はあきらめた。


会期は6月12日(日)まで。観覧料は一般1400円、学生1100円。東京のあとは名古屋に回るそうです。


レンブラント
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常設展は時間がなくて回れなかった。ロダンの彫刻をはじめとする松方コレクション。ここの常設は面白い。小学校4年の頃、父に「美術がわからないと人生もったいない」と無理やり連れてこられて以来、何度も来た。シャイム・スーティンの「狂女」に最も魅せられた。


狂女


また見たかったけど今回はパス。


あの人は庭で今日も悩んでいた。



「厚揚げメニューが見つからない」らしい。



そして、「上野といえば動物園」の連想で、駅ナカの雑貨店でキリンのフィギュアを買って帰った。





<今日の二句>


光跡を 辿りしすゑの 五月闇


五月野を 往く人影の ベレー帽


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