そして、「君よ憤怒の河を渉れ」 である。
監督は佐藤純彌、そして製作・永田ラッパ。
永田・ラッパ・雅一。伝説の怪物プロデューサー。
よく映画プロデューサーをさして「ヤ○ザな稼業」なんていうけどこの人は本物だ。京都の名門・千本組の出身のサムライだった。
同時代の大蔵貢もすごい「サムライ」だった。
「女優を二号にしたんじゃない、二号を女優にしたのだ」はあまりに有名。
僕もいつか「自宅を画廊にしたんじゃない、画廊を自宅にしたんだ」くらい言ってみたい。
それはともかく「君よ憤怒の河を渉れ」である。
有名な話だけど、この「憤怒」は「ふんど」と読むのが正しい。国語辞典的には当然、「ふんぬ」だし西村寿行の原作も「ふんぬ」。映画だけ「ふんど」。ここ、試験に出ます。
似たような例は他にもある。
世界文化遺産で話題の富士山である。というか「お座敷小唄」である。
その歌詞、「富士の高嶺に 降る雪も 京都先斗町に 降る雪も 雪に変わりは ・・・・」とくれば当然「あるじゃなし」と行きたいところ。
でも「雪に変わりは ないじゃなし」が正解。日本語的には正しくないけど「その方が語呂がいいから」がその理由とか。
正解VTRはこちら。
それと今、日本で「サムライ」といえばサムライジャパンだけど、僕はスポーツに暗いのでこの話題はパス。
今日、語りたいのは「サムライ日本」。人力舎に所属するベテランコントトリオである。
いやそうじゃなくて、「侍ニッポン」。昭和初期のヒット歌謡。作詞は西条八十。
その1コーラス目のフレーズか、「新納鶴千代 にが笑い」。
もともとは時代小説でたびたび映画化された。世界は安政の大獄と桜田門外の変。「新納鶴千代」はその主人公。
大河内伝次郎、阪東妻三郎、東千代之介、三船敏郎など歴代のサムライスターが演じてきた。
問題は「新納鶴千代」の読みかた。
原作、映画では「にいろ・つるちよ」だが歌では「しんのう・つるちよ」となる。最初に歌った人が「しんのう」と誤読してレコーディングし、それが定着した。だから歌詞としては「しんのう」が正しい。
正解VTRはこちら。
以前、句会で苦し紛れに出したことがある。上五はよく覚えていないのだけど・・・・。たしか「桜田門外の変」にちなんで、
「春雪(はるゆき)や 新納(しんのう)鶴千代 苦笑い」
と。言うまでもない駄句であるが、
「おいおい、それは“にいろ”と読むんだぞ」
と指摘された。正しいが間違っている。本を読んだり映画を観たりばかりで、流行歌を聴くことを怠るとそういう間違いを起こすので、良い子の皆さんはお気をつけいただきたい。
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