えー、全然たいしたことないんですが、先日、シリツをしました。現在の状態は良好です。遅くなりましたがその報告です。
〔発端 〜夏祭りの夜に〜 8月26日(日)の裏日記〕
発端は、ほぼ1ヶ月前、というかちょうど1ヶ月前の8月26日のこと。沼袋の氷川神社の夏祭りにデリシャスウィートスが出るというので東京ツアーで在京中だったYO-ENさんとともに行ったわけです。
お祭りの間中、私はずっと足を凝視していました。神楽殿の舞台で躍動するデリシャのお嬢さん方のおみ足をイヤラシイ目で見ていたのかと問われればそれはもちろんあります。いや、そうじゃありません。
YO-ENさんの足を見ていたのかと問われればそれも違います。その日のYO-ENさんは足首までのハーレムパンツ(?)をご着用でした。
私は自分の足を見ていたのです。
その日は大変に蒸し暑い日で、私は膝下までのスリークォーターパンツを履いておりました。それはベンチに腰をかけると裾がふくらはぎの一番太いところにくるくらいの長さでした。
それがおかしなことに左足はすそに指が3、4本入るほどの余裕があるのですが、右足はほぼパンパンなのです。
もしかしてむくんでる?
〔亡き伯父の祟りか・・・ 8月28日(火)の裏日記〕
そこで翌日、といいたいところですが翌日はYO-ENさんの赤坂のバーラウンジでライブへの随行がありました。
翌々日の火曜日に駅前の内科クリニックに行きました。診断結果。いろいろな可能性があるけれど雑菌によるものの可能性が高いとのことでした。
「最近、足を怪我しませんでしたか?」
心当たりはあります。7月に伯父の法事で数年ぶりに革靴を履いたらひどい靴ズレになりました。
「それが原因の可能性はありますね。薬を出しますので一週間後に来てください」
といわれ検査用の血液を採られました。
法事の靴擦れで雑菌感染・・・。
祟り?
私はこの伯父にはたいそうかわいがってもらいました。凧揚げとか独楽回しとか竹馬とかおよそ男の子らしい遊びが不調法の父と違い、なんでもできる伯父は憧れでした。女子供しかいない時間帯を狙ってきた押し売りをたまたまいた伯父がそれこそ一睨みで撃退した勇姿は半世紀以上たった今も忘れられません。
子どものころの我が家では映画館に行くというとディズニーものしか見せてもらえなかったのだけど、ある時、伯父が連れて行ってくれた「東映まんがまつり」はこの世にこんな面白いものがあるのかというようなパラダイスでした(私のディズニー嫌い東映好きの遠因はこのへんかもしれません)。
そんな伯父が私に祟るなんて。いや、子どもの私にはわからないところでいろいろあったのかも知れません。そういえば祖母の死後の数年、疎遠になった時期があったような気もします。いや気のせいかもしれませんが。
〔ごめんね、おじちゃん 9月5日(水)の裏日記〕
そして診察から一週間後の9月5日。その日は「秋のはなげ祭り」の搬入・設営日でした。
朝一番に車で埼玉県の山田宅に行き作品を積み込み、戻ってきて設営作業途中に中抜けしてクリニックにいきました。
結果はシロ。血液に雑菌はありませんでした。ほら、あのやさしかったおじちゃんが祟るわけないじゃないですか。ごめんね、おじちゃん。
診断は「静脈」の疾患だろうとのこと。そこで院長に専門医である「国立ハートクリニック」への紹介状を書いていただきました。
〔静脈の死亡。血液の逆流 9月7日(金)の裏日記〕
そして翌々日の9月7日(金)の開廊前の9時に「国立ハートクリニック」にいきました。
いろいろ調べてもらった結果、右足ふくらはぎ静脈がひとつ死んでました。弁が壊れているので血が逆流してむくみ、腫れるとのことです。治すには外科的手術しかありません。
すぐにでもと思ったのですが評判の名医です。予約がいっぱいで2週間近く待たなければなりませんでした。まあ、足の手術後は車の運転がどうなるかわからないので手術が「はなげ祭り」の搬出の後というのはもしかしたら好都合だったのかも知りません。
重い足取りで画廊に戻りました。比喩ではありません。ここ数日、足が重かったのです。「はなげ祭り」の設営の際も脚立に上ろうとして、右足からはあがれずに足を置き換え左足からあがりなおして作業したりしていました。
〔手術当日 9月19日(水)の裏日記〕」
手術は9/19(水)の正午。もちろん日帰り。「はなげ祭り」は前々日に終わっています。
いつもどおりの歩行スピードの時間計算で家を出たら遅刻。想像以上に足が遅くなっていました。ここ数日、症状は悪化し、自宅の階段も手摺にすがって上り、布団から立ち上がるときもクローゼットの取っ手につかまってようやくたちあがるような状態でした。足先もまるでクリームパンのように腫れていました。
そんな状態で「はなげ祭り」の期間内をすごしました。搬出の際の往復2時間の運転は無事こなしましたが、夜中に足がつりそうになりました。
到着後は直ちに手術室へ。紙製の術衣に着替えました。
なんか縄文人みたい。全身青い。これを着てオペ台にうつぶせに寝ました。先生が入ってこられて
「はい、でははじめます。すぐ終わりますから大丈夫ですよ」
と言われ局部麻酔が打たれると同時に音楽がなり始めました。リラクゼーション音楽でしょうか。
ジャーーーーーン ジャーーーーーン ジャラーーーーーン
リヒャルト・シュトラウスの「ツァラトゥストラかく語りき」でした。
な、なぜツァラトゥストラですか・・・。局部麻酔なのに気絶しそうになりながら訊くと、
「ええ、『未知との遭遇』ということで(笑)」
先生、それを言うなら「2001年宇宙の旅」です・・・(心の中で)。
この先生、地元では腕のいい名医として評判ですがお医者様になっててよかった。もしDJになってたらきっと芽が出なかったと思います。
続いて、
ジャッジャラジャージャ、ジャッジャラジャージャ、ジャッジャラジャーーーーーーン
ワ、ワルキューレの騎行・・・・。
もう理由を聞く勇気はありません。この先生、地元ではインフォームド・コンセントのしっかりした名医として評判ですがお医者様になっててよかった(後略)。略・・・。
ん?
どうやらこれ先生の選曲ではなくよくホームセンターのワゴンとかで売っている「クラシック名曲集ホームコンサート」みたいなCDだったようです。
なんて思っているうちに数回、膝の裏側がチクッとして手術は終わりました。痛みそのものより漂ってくる肉の焦げる臭いの方がリアルできつかったです。その間、20分くらいです。
「はい、お疲れ様でした」
なんか散髪屋さんに行ったみたいな気分です。
「これです」
と見せていただいたわが静脈は極細のストローくらい。長さは20センチくらい。
その後は足を足首から膝上までホータイでグルグル巻きにされてその上から「弾性ストッキング」という足先から腿上までの超強力ストレッチのストッキングを穿かされて痛み止めの薬をいただいて処置は終了です。
二日後に消毒に来るようにいわれました。今までどおりの生活をしていいということ。「車の運転は」と訊くとホータイで膝と足首を固めているのでやめたほうがいいとのことでした。そして夕方に術後の経過を聞くため電話を下さるとのことでした。手術料金は新幹線のぞみで東京大阪を往復してお弁当を食べてビールをつけたくらいでした。
その後はそのまま帰宅してもよかったのですが「痛みに耐えてよくがんばった、感動した!」と自分へのご褒美として「もうもう広場」のソフトクリームを奮発しました。
いえ、耐えるほどの痛みでなく、CD選曲の意図を訝しんでいる間のチクチクッだったのですが。
店に戻ってしばらくすると丸山清人師が作品とともに来られました。実はこの日は「銭湯絵師丸山清人個展」の作品搬入日だったのです。
事情を話して、傷口が開かないように足を投げ出して打ち合わせする無礼を言い訳すると、
「あ、そうなの? 身体だけは大事にしてくださいよ」
83歳に身体を気遣われる57歳。情けない。
丸山師が帰られた後は設営開始。「運動はしたほうがいい」というので鳩乃湯までお届けもの。帰りに着信。先生からでした。
「術後の調子はどうですか?」
はい、今ウォーキングしていたところです。足が軽いような気がします。
「はははは、それは結構。ではあさって朝、消毒に来てください」
〔消毒の日 9月21日(金)の裏日記〕」
二日後、9/21が消毒の日。朝一番、軽い足取りでクリニックに。術後、明らかに足が軽くなっていました。足軽。母方の高祖父は奥州守山藩だか棚倉藩(不始末のあった大名の左遷先としておなじみ)だかの足軽だったらしいから一種の先祖がえりでしょう。
ストッキングを脱ぐとホータイを取られ、足の腫れをチェック。「だいぶよくなりましたね」。そして手術痕の傷跡をチェックして消毒。裏側なので私からは見えません。
手術箇所に防水の絆創膏を傷に貼られ
「今日からお風呂に入れますよ」
そう、銭湯絵展を仕切る人が風呂に入れないんじゃ洒落になりません。急いで帰って「銭湯絵師丸山清人個展」の初日開店。午前中ケーブルテレビ、午後新聞の取材対応。
〔抜糸の日 9月26日(水)の表裏日記〕」
手術からまる一週間の今日9月26日、抜糸の日です。軽い足取りで行ったらやけに早くついてしまいました。じゃ、ベンチで新聞でも読んで・・・と思ったらすぐに名前を呼ばれ手術室へ。
件の弾性ストッキングを脱いでうつぶせになったらほぼ気づかぬうちに終わりました。軽くチクッとしただけ。
これで次は3週間後の10月17日(水)に経過観察に行って終わり。
「ではお大事に〜」
と言って退場する先生の背中に「それまでになにか生活で気をつけることは・・・・」といいかけるとそれに対しては
「ありませ〜〜ん」
ちなみに経過観察の10月17日は「渡辺美智雄わたなべさとこ二人展」の搬入日。夏の「YO-EN東京ツアー」に始まり深秋の「渡辺美智雄わたなべさとこ二人展」に終わる、期間だけは長い治療になりそうです。
支払いするときに掲示板に貼ってある製薬会社提供のPOP体使い放題の壁新聞を見たら、そこに書いてある症状はすべて思い当たるものでした。
早めに処置してよかったと思いました。
そしてさきほど抜糸の後、初めて手術痕を見せてもらいました。幅1センチほどの縫い跡が2箇所。色は黒。黒い傷跡。おかげさまで帰り道の鼻歌が決まりました。
・・開催中・・・・・
銭湯絵師・丸山清人個展 9/21(金)〜10/2(火)。
ライブペインティングも。
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・・もうすぐ開催・・・・・
「Handicraft Artist展〜ものがたり〜」 10月6日(土)、7日(日)
「渡辺美智雄・わたなべさとこ2人展」 10月18日(木)〜30日(火)
オオタスセリさんのライブも!!
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中川フォークジャンボリー22 with 佐久間順平 11/1
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第一人者が直接指導。丸山清人銭湯絵教室。11/11、12
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国立駅前。展示、ワークショップ、会議にご活用ください。レンタルスペース、貸会議室
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