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昨日は午前から長女・花子(仮名・１８歳)と車で八王子に。僕は運転に自信がないので年下の人は乗せない主義なのだが、家族はしょうがないや。
花子が、この前卒業した高校に置いて来たものがあるので回収したいとのこと。美術科なので３年分の有象無象の作品がいろいろあるらしい。
商業科や工業科と同じように、高校にも美術科というのがあることを花子の入学で知らされたのは３年前だ。
その私立高尾山麓学園（仮名）に車を乗りつけ正門脇に横付け。花子だけがアトリエに物品を取りに行き、僕は前庭のオブジェなど見ながら外で待つことにした。
今日は制服の採寸日らしく４月からの新入生と保護者たちが次々と構内に入っていく。
門前に立っていた僕にみんなお辞儀をしていく。最初は一般的な会釈かと思ったのだけどうやら違ったみたい。スポーツブランドのジャンパーを着ていたので、どうやら防犯のため張り番をしている体育の先生ぐらいに思われたようだ。
でも良く見て欲しい、このジャンパー。胸には「京王閣」のワッペン。
背中には「ＫＥＩＲＩＮ ＧＰ」の刺繍。
ファンキーモンキーティーチャー（古い）じゃあるまいしこんなジャンパーを着た先生はいない。
最初は面白かったがやはりバツが悪いので車内で待った。
花子はアトリエと車を三往復。ずいぶん待たされたが、油絵のキャンバスと木枠の解体に時間がかかったそうだ。キャンバスは各自のものだが木枠は学校の備品なのだとか。
最大はセメント製の塑像。ほぼ実物大の少女の頭部。
重い。油絵のキャンバスも１０枚揃うと結構重い。そして狭い車内に油絵の具の匂いが充満する。車酔いなどしたことのない僕が酔いそう。花子はいい匂いだと言う。
その後は高尾駅そばのイトーヨーカドーへ。剛力彩芽ちゃんのようにスーツデビューを目論む花子の買い物。スーツは適当なのが無かったが卒業旅行のこまごまな小物を買って、フードコートの「ポッポ」でラーメンを食べて帰ってきた。
で、どうすんの、その「作品群」。
「油絵は部屋に吊るしとく。塑像は庭に埋めようかなぁ」
なに？ 埋める？
「百年後とかに、子孫でも赤の他人でも偶然掘り出して、“なにこれ〜”って気味悪がるのも面白いじゃん」
･･･。それは趣味が悪いので庭に置くことにした。
花壇への水遣りの際に蹴躓いたりしなれば、防犯と野良猫除けぐらいの効果はあるだろう。あと魔除けとか。<今日の２句>
春陽浴び 油絵のかをり 充ちにけり
春猫も 避ける生首 置きにけり
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