冷たい雨の一日。
「小さい秋」を見つける間もなく冬が来てしまった感じ。
日没からはさらにグッと冷え込む。まさに「戦いすんで日が暮れて」と言う感じ。
うん、このへんの導入(仕込み)いいね。
で、何の話をするかと言うと「玉杯」の話なのである(ほら、ね)。
故あって探しもの。ガラスのキャンディーポットを探していた。食器棚から納戸までひっくり返して。
出てこなかった。
かわりに出てきたのが玉の杯。玉杯。20数年前に台北の市場で買ってそのままになっていたもの。
使い道はないけどたたずまいは悪くない。
「ああ玉杯に花うけて」というから、花をうけようかと思ったけど「うける」がわからない。じゃ「いけよう」と思ったけど、先週カランコエを枯らして以来わが家には花がない。万策尽きた(早い)。
何に使ったらいいのかな、色的には赤ワインかな。
いわゆる「夜光杯」も玉杯の一種。鉱物の種類がちょっと違うだけ。当然、もっと稀少なもの。シルクロード方面のお土産でよく見かける(らしい)。
葡萄美酒夜光杯
欲飲琵琶馬上催
酔臥沙上君莫笑
古来征戦幾人回
(訳)
葡萄の美酒夜光の杯
飲まんと欲して琵琶馬上に催す
酔いて沙場に臥す君笑ふこと莫かれ
古来征戦幾人か回へる
ご存知、王翰の「涼州詞」である。
「葡萄美酒」、つまり赤ワイン。
こんなの美しい響きの普通話(北京語)で朗々と吟じられたらかっこいいだろうな。NHKの「漢詩紀行」みたい。
そう思いません?
思ったあなたはギャラリービブリオで開講中の「中国語いともかんたん教室 Kunitachi」へ。楽しそう。
校長さんのインタビューが印刷会社のサイトにアップされた。
「対バン」は瀬戸内寂聴、伊藤元重、船曳建夫、しりあがり寿、幕内秀夫、三上延、小池一夫、北尾トロ、内田樹、益川敏英、C.W.ニコル、田原総一朗、福岡伸一、ほか、各界の大物ぞろい。読み応えあります。
そんなわけで「玉杯発見記念」企画。
ご来店されたお客様、「玉杯で飲ませろ」の合言葉で、いただき物の赤ワインを玉杯で一杯サービス。無くなり次第終了。
って、いかにも空振りしそうな企画だなぁ。
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国立限定「俳画カレンダー 平成25年」
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「關敏 小品展〜秋〜」
10月27日(土)〜11月13日(火)11時〜19時(水曜日は休み。最終日は17時)。
国立駅前のギャラリービブリオにて開催。