第16回 芸術浄土展


今日から早春休み。


役場関係の仕事を朝一番でやっつけて、9時から「必殺商売人」再放送。テレビ埼玉



ゲストは藤田三保子(当時、美保子)。なんと悪役で草笛光子に仕置きされる。


朝ドラの「鳩子の海」からほんの3年で立派な毒婦へ。見事。


それにしても「鳩子の海」である。あれほど子役と成人役が似てないキャスティングも珍しいよね。


今はすっかり枯れ木のようになってしまった夏八木勲も精悍でかっこよかった。そしてなによりその弟役の鶴田忍(当時・嵐堪忍)。喫茶「どんごろす」のマスター。あれ以来ずっと鶴田忍ファン。


抜き身の山刀のような夏八木とポヨンとした肉まんのような鶴田。これほど似てない兄弟も珍しい。


劇中歌「日本よ、日本」は「青い山脈」と並んで「第2の国歌にしたい名曲」だ。




そして午後からは上京。仕事先から直行のツレと東京駅で待ち合わせ。


新装成った丸の内駅舎を間近で。



言いたくはないが前の方がかっこいいなあ。


戦災で消失したドームを復元して本来の姿に、っていうけど、東京駅の創建は1914年(大正3年)。東京大空襲でドームが消失したのが1945年(昭和20年)。たった31年。


その後、それに倍する年月がたっているんだからこれがもう本来の姿でしょう。つまりドラえもんに今さら耳をつけても仕方ないでしょう。


などと繰言を言いつつ向かったのは久々の銀座。


「東京銀座画廊」で今日から開催の「第16回 芸術浄土展」。




浄土宗芸術家協会が毎年開催する美術展で、日本画、洋画、書、写真、彫刻、工芸が展示されている。


浄土宗芸術家協会は、「浄土は芸術也」を具現すべく、宗内のあらゆる芸術分野で活躍するプロ作家の集団だ。浄土芸術の向上と宗教情操の高揚を目指している。



なぜそのような展覧会に凡俗の極みたる僕とツレが行ったかと言うと、ツレの実家の菩提寺のご住職が参画されているのだ。



大阪の寺町、生玉の名刹大善寺。ツレの親族の隣のブロックで眠るのは往年の大女優にして大芸人のミヤコ蝶々



その大善寺のご住職が西島泰史師。


航空写真家である。少年時代より旅客機の美しさに惚れこみ旅客機専門に世界中で撮影してこられた。数年前までは関西国際空港のオフィシャルカレンダーの撮影も担当されていた。


西島師の作品は2点。「木越」と「樹越」。


「木越」は林から見上げる空に機影がみえる。「きごし」とお読みいただきたい。


「樹越」は、まるで山の向こうからダイダラボッチが現れるように(巨神兵も可)、林の上に姿を現す巨大な旅客機の頭部。ダイナミックな大作。「きごえ」とお読みいただきたい。


西島師とも久しぶりにお会いできた。僕が病気をして以来、墓参もできていない。今年こそは。


それとともに僕の心が大いに揺さぶられたのは赤平泰処師の書。



漢詩の心を書く 隷書篇 (条幅作品手本)

漢詩の心を書く 隷書篇 (条幅作品手本)



タイトルは「晨朝禮讃偈」。じんじょうらいさんげ。



「蓮開人独処 波生法自揚」


意味は・・・・・。わからない。僕はことあるごとに「仏教書目録刊行会の事務局だった」と自慢しているが、実は仏教に暗い。歌道にも暗いが仏道にも暗い。


読者様の中には仏教に明るい方がいるはず。僕が把握しているだけでも三人はいる。もし知ってたら教えてください。



もしこの先、無人島や南極大陸や宇宙ステーションに行くようなことがあったら、手帳にこの10文字を書いていくことにしよう。



・・・・・・・3月開講・・・・・・・

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