いよいよ明日から「井上孝治写真展『想い出の街』」。今日はその設営日。
3歳で音を失ったろうあの写真家・井上孝治(1919〜1993)。昭和30年代に撮影した郷愁あふれる写真の数々。みんな貧しかったけど、明日への希望を持って暮らしていた。子どもたちの生き生きとした表情が物語る、私たちが失った何か---。
なぜ今、井上孝治なのか---。
答えはこの本にある。
- 作者: 黒岩 比佐子
- 出版社/メーカー: コミー
- 発売日: 2018/02/01
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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黒岩比佐子著『音のない記憶 ろうあの写真家 井上孝治』(コミー出版)
(以下、コミー出版公式サイトより引用)
昭和が終わろうとしていた1989年。九州の老舗百貨店「岩田屋」は、長い間の地域とのつながりを振り返り、未来につなげる想いを込めて企業キャンペーンを企画した。タイトルは「想い出の街」。
関係者はイメージに合う古い写真を探し回ったが見つからない。もはや中止かと思われたとき、偶然からアマチュア写真家の井上孝治が昭和30年代に撮影した郷愁に満ち溢れたモノクロ写真を発見する。キャンペーンは息を吹き返し、大反響を巻き起こす。
(中略)
岩田屋がキャンペーンを展開した当時、数年間だけ福岡に住んだフリーライター黒岩比佐子は、写真集『想い出の街』の年譜作成を依頼され井上と会う。この井上との出会いから10年後、黒岩は『音のない記憶 ろうあの天才写真家 井上孝治の生涯』を書き上げた。
(後略〜引用終わり)
上記、文庫判『音のない記憶』が四六判となって復刊したのが今年の2月。
それがさまざまな偶然やご縁に導かれるように、昭和30年代のにおいを今に伝える畳敷き、土壁のギャラリービブリオで開催していただくことになったのだ。
・・・・・井上孝治について(公式サイト「井上孝治写真館」より)・・・・
【 井上孝治:いのうえ こうじ 】1919〜1993 写真家 福岡市生まれ
福岡県立福岡聾学校中等部卒業。3歳の時事故で聴力と言葉を失い、一級障害者の認定を受ける。戦前より写真を撮り始め各種コンテスト入選。89年岩田屋デパートのキャンペーンに写真が採用され、同年福岡市で写真展を開催。90年パリ写真月間に出品。93年アルル国際写真フェスティバルに招待され、アルル名誉市民賞を受賞。写真集に「想い出の街」「あの頃」「こどものいた街」「音のない記憶」がある。
・・・・・黒岩比佐子について(著書の略歴欄より)・・・・
1958年東京都生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。ノンフィクション作家。『「食道楽」の人 村井弦斎』で第26回サントリー学芸賞、『編集者国木田独歩の時代』で第6回角川財団学芸賞、『パンとペン―社会主義者・堺利彦と「売文社」の闘い』で第62回読売文学賞を受賞。2010年11月17日逝去。
いよいよ前日となった今日は搬入日。ご一行を待つ間に会議室で寝落ち。12時10分より幹事さんが来て作業開始、まずは作品(写真パネル)を段ボールから出す。
そして仮レイアウト。お手伝いも増えてきて作業も進み、4時過ぎには目鼻がついた。ビブリオの昭和空間にモノクロ写真がよく合う。
そしてビブリオ看板娘のりんごほっぺちゃん。この展示ではBGM発生装置として活躍予定。
どうぞ皆さん、お越しください。各紙でご紹介いただいています。
明日の東京新聞朝刊にも小さく載る予定。
・・・・いよいよ明日より開催・・・・・・
5月3日(木・祝)〜5月6日(日)
「井上孝治写真展『想い出の街』」
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・・・・もうすぐ開催・・・・・・
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