横丁、途方に暮れる
昨日は吉祥寺の某横丁に言及したが今日は新宿の「思い出横丁」。
その中ほどにある「つるかめ」。
基本的には居酒屋なんだけど、ここの名物メニューの「ソイ丼」を食す。
丼飯の上にちょっと粉っぽい大豆(ソイ)カレーが薄くかけてあり、どんな剣豪が、と思うほど薄くスライスされたプレスハムの半月形が載る。肉が高級品だった時代のタンパク源として先代が発明した料理だということだったが、要は大豆とひき肉のカレーのカレー丼。
美味いか不味いかというとあなたのご想像通り。その期待は裏切らない。
でも時々行きたくなる。
このお店はなかなか興味深い。数年前、テレビのドキュメンタリーで取り上げられていた。
ここの2代目主人。老朽化した店を改装しようと柱を残して解体しようとしたら、思いのほか老朽化が進んでいたので柱も撤去して更地にしちゃったの。
そうしたら当然ながら役所から改築(つまり新築)の許可が下りずに頭を抱える店主…。
でもさあ。改築の際、柱をとって更地にしてしまったら改築でなく新築。闇市上がりのこの立地に新築の許可が下りないのは中学生でもわかる話。柱の一本でも残しておかなきゃ改築にならない。
店主が愚かであるのは間違いないのだが、その解体に立ち会って撮影しながらなんの助言もしなかったクルーがひどかったね。「あーあ、柱とっちゃやばいよ。でもテレビ的にはこのほうがこの後の展開が面白いよな」と思って黙っていたと僕は邪推する。
ケビン・カーター(1960〜1994)は、戦乱と飢餓のスーダンでハゲワシが餓死寸前の少女を狙っている『ハゲワシと少女』という写真で(ショッキングなので貼りません。興味のある方は『ハゲワシと少女』で検索してみてください)1993年ののピューリッツァー賞を受賞したが、絶賛と共に多くの批判が寄せられた。何故助けなかった、と。それは「報道か人命か」大論争に発展し、カーター自身、その後、悲劇的な運命を辿った。
カーターはスーダンの悲劇を世界に伝えるという目的ゆえの行動だったが、件のクルーたちは何を考えていたのか。「おやっさん、柱だけは切っちゃやばいですよ」と一言言ってあげればよかったのにと思う。
まさか狙ったのか、ピューリッツァー賞。
この店主は50代のパンクロッカーだった。ただバンド名がもろに差別用語なので、このドキュメンタリーの中でも及び腰で伝えられていた。
その後、「臨時の仮店舗」という名目で建築が許可されて営業を続けている。屋根が着脱式だったりするけど実用上不都合はない。改装前よりずっといい。よかったよかった。
件のドキュメントでがっくりと肩を落とす店主の後ろでさらに大きく肩を落としていたお母さんが、今日は明るく給仕してくれた。店主はいなかった。ライブみたい。
久々のソイ丼のあとは紀伊國屋で待ち合わせ。話題の映画「シュトルム・ウント・ドランクッ」の企画者、配給者、「協力」者と11月の企画のうちあわせ。
居酒屋で打ち合わせしたのだけど、僕は飲まないのでグズグズにならないので不都合はない。下戸になってよかった。
近々、発表の予定。「ギャラリービブリオ」らしい企画になりそうです。
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