藤井輝明氏講演会に行った

今日の午後は熊本大学医学部教授・藤井輝明氏の講演を福祉会館まで聞きに言った。

藤井さんは国立市出身の医療人で僕の幼稚園と小学校の先輩に当たる。

幼い頃に「血管腫」という病気にかかり、顔の半面に痣と腫れが出来ると言う障害を負った。待ち伏せされいじめられ50種類も通学路を考えたこともあったという。しかし、両親の応援と生来のポジティブ・シンキングでハンディを乗り越え、各方面で活躍している人だ。去年上梓した『運命の顔』(草思社)がロングセラーになっている。


運命の顔


実はこの日記にも何回かご登場いただいている。しかも時々、読んでくださっているらしい。

今日の講演会は「明るい社会をつくる国立市民の会」の主催である。どんな団体かは知らないが、社会を明るくすることに異論はないし、何よりも尊敬する藤井さんの講演なのでツマと二人で一も二もなく駆けつけた。

会場にいったら結構知っている顔も多くあって一安心。「先日は天神様の句会でお世話になりました」なんて声をかけられビックリする場面もあった。

開演前、楽屋に挨拶に行き、ほんの1、2分だが再会し、立ち話が出来た。この秋〜冬にかけて新刊の予定が目白押しのようだ。この日記でも随時ご紹介していこう。

さて、肝心の講演は「親の信念が子どもの未来を育てる」と題したもの。

障害をもったわが子に少しでも多くの経験をさせてやろう、自信を持たせてやろうと、いろいろなことにチャレンジさせてくれた藤井さんのご両親のことを中心にしたお話だった。藤井さんのご両親のすごいところは、子どもに習わせるばかりでなくて、自分も一緒に習うところだ。ご母堂は40歳を過ぎてから一緒にバイオリンを習い、そこそこ弾けるようにまでなったという。

一番印象に残った言葉は、「夢を描いた人しか夢を実現させることは出来ない」。当たり前かもしれないけど大事なことだと思う。


  終わった後は質問コーナー。一番後ろの方に座っていた年配の女性の手が上がった。

「略歴の中に“行政書士資格取得”とありますが、医療人の藤井先生がどういう経緯でその資格を取られたのですか?」

それに対して藤井さんは、

「私は最初から医療の道に入ったのではありません。私大の文系を卒業した後、厚生省の外郭団体に就職した際、業務上の必要から取得しました。でも今般、国立大学が独立法人のようになって“経営”を考える必要性が生じるに当たっては、行政書士の勉強をしていたことが大変役に立ちました。つくづく思うのは人生の経験に無駄はない、ということです」

と答えられた。いい質問にいい答えだった(おばさん、ナイス!!)


   藤井さんの話はまた聞きたいし、本もまた読みたい。おそらく秋〜冬の新刊も各方面で話題になることと思う。