石塚さんの日記

ニュースで曽我ひとみさんが作家の佐藤愛子女史と面談してるので、「えっ?」と思ったが、良く見たらインドネシアのメガワティ大統領だった。
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  さて話は変わるが、常にその冗長さが批判される僕の日記と違って、短文でキリリと締まっているのが人形師・石塚公昭さんの日記だ。最新号には思わず笑ってしまった、「そうそう」「わかるわかる」と。無許可で申し訳ないがちょっと引用。

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7某日9 何も変らず
実家に帰ると、妹の息子二人が、ききわけがなく騒いでいて、しかられていた。妹も、いいかげん疲れた顔をしている。しかし、子供達に対して、妹がちょっと、うるさすぎるというのが母の意見。 私に云わせると、子供達をしかっている妹は、若き日の母そのもののように見えるのだが。だいたい母はすっかり忘れているだろうが、子供の私がしかられている時、祖母が今の母と同じ事を云ったのを私は耳にしている。歴史は繰返している。 これが、私を笑わそうとして、母と妹が演じたギャグだとしたら相当なものなのだが、疲れた二人の顔を見ると、どうもそうではないらしい。私は一人笑いをこらえていた。 人類は、経験した事を糧とし、学んだ事によってだんだん利口になり、出来が良くなっていくはずなのに、そうはならない。次世代に伝える時、自分の事は棚に上げ、都合の悪い事は忘れてしまうためであろう。
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ね? 面白いでしょ? そういえばちょっと似たことを僕と同世代で子育て中の女性が言ったことがある。大意を書くと・・・

「往時、何かというと戦争中の欠乏生活を持ち出しては私に忍従を強いた母が、私の娘には大甘で出かけるたびに、Tシャツだのアクセサリーだのいわれるままに買い与えている。それを咎めると?だって私の娘時代は戦争でお洒落どころじゃなかったんだもの?とのたまうのが納得行かない」

とのこと。きっと同じようなことがいろんなお宅で繰り返されているんだろうな。