「北多摩署・蟹沢刑事の特捜事件ファイル」

banka-an2007-08-18


太田蘭三をご存知か。「警視庁北多摩署」「顔のない刑事」「釣部渓三郎」等の人気シリーズを持つミステリー作家である。得意は山岳渓流ミステリー。その他にも先年、犬童一心が映画化した「死に花」(山崎努主演)なんていう作品がある。ノベルスや文庫書下ろしを中心に活躍されていて、本を出せば必ず一度はベストセラーにランクインする人気。エンターテインメントに徹した熟達の作家で、僕も大好きで結構読んでいる。

好きな理由の一つに国立が舞台と言うこともある。というのは太田先生は国立在住なのだ。だから富士見台の交番前で殺人事件が起きたり、多摩川の橋脚の下で死体が発見されたり、名探偵・釣部渓三郎の住居が二中前のN商I井マンション(実在)だったり、健康のために消防署の隣のスポーツクラブ(実在)に通っていたり、蟹沢・相馬両刑事が良く飲みにいくスナックが「らぁら」だったり「ムービー」だったり「モンクール」だったり(全て実在)する。

なんでこんなことを書いているかというと、今日の土曜ワイド劇場、通称「ドワイ」が「北多摩署・蟹沢刑事の特捜事件ファイル」なのだ。これは見逃せないぞ。

配役は主役の蟹沢石太郎刑事が鹿賀丈史、相棒の相馬一彦刑事が河相我聞

鹿賀丈史河相我聞も好きな役者だけど、うーむ、これはどうだろうか。原作とドラマは全く別物だからしかたないんだろうけどね。

原作では蟹沢刑事は「年齢は50がらみで、短躯でがっしりとした体格で蟹股。職人風の角刈りでギョロ目。一見、往年の名脇役花沢徳衛に似た風貌」。共通するのは年齢ぐらいか。

一方の相馬刑事は「通称・ウマさん。27歳。180センチを大きく越える大男。普段はのそっとしていてウマというより鈍牛を思わせるが実は柔道の達人で腕っ節では北多摩署一番。スポーツマンふうに刈り込んだ頭髪。ウマのように優しい目をしている。」こちらも共通するのは年齢ぐらいか。

でもまあ、ドワイとしては面白い部類だった。ぜひシリーズ化して欲しい。

だけど、設定が国立←→立川じゃなくなったのは残念。北多摩署といいつつ窓の外の風景は西多摩だった。