鳥沢から猿橋まで  甲州街道徒歩(かち)紀行〈14〉

・・・・・・・・・8月16日(土)三日目の2・・・・・・・・・・・・・・

甲州街道、と言っても基本的に僕たちが歩いているのは新道だが、鳥沢で旧道と合流する。それだけに街道の家並みが残っていて味わい深い。駅舎も渋い。駅前のコンビニでガリガリくんを買ってアイス休憩。そしてまた西を目指す。

「鳥沢」の次のポイントは「猿橋」。「鳥」に「猿」である。これに「犬」が加われば桃太郎であるが、驚いたことに旧道の鳥沢のひとつ手前の宿場は「犬目」なのである。そして甲州は「桃」の産地。この偶然に町作り関係者が乗らないわけはない。いろいろキャンペーンが行われているそうである。

で、猿橋。これは「日本三奇橋」だそうである。あとの二つは知らない。もしかしたら橋幸夫と橋達也かもしれない。

険峻な谷で橋桁が掛けられないために工夫された工法で、作ったのは桃太郎に退治された鬼で、更生して大工となった鬼六という・・・。うそです。なんでも「刎橋」という特殊な工法だそうである。


案内板には「推古天皇の御世に猿がお互いの体を支えあって谷を渡る姿が・・」なんて書かれていた。うーむ・・・。

それと捕り手に追われた国定忠治がここから谷に身を投じて逃げおおせたなんてエピソードもある。忠治は捕り手に囲まれても莞爾と笑って茶屋の名物の茸そばを悠然と食べきったという。その茶屋の案内板に書かれてあった。うーーむ・・・。

なにはともあれ、それは豪儀だ。よし、昼食はそのソバにしようと三吉に提案したが、頑強に拒否された。そばは高尾山で食べたのでもういいそうである。

そこで猿橋見学はそこそこにさらに西へ向かった。

しかし、腹が減ってきた。でも飲食店は全然ない。やばいなぁ、この先にあるはずのセブンイレブン(地図に載ってる)でオニギリでも買おうか、と思ったら開いてる飲食店があった。

店のつくりはどう見ても地元のおじさんたちが集う「スナック」なんだけど、ランチ営業をやっているらしい。「カツカレー」のノボリが風にたなびいている。店の名は「クローバーハウス」。

何も考えずに無意識にソース焼きそばをオーダー。別に意図したわけではなかったが、本能的にスナックで出そうなものを注文してしまった自分が悲しい。でもなかなか美味しかった。

さぁ、ここからが今回の「徒歩旅行」のクライマックス。「エコを考える旅(?!)」の始まりである。行き先は「謎の地下宮殿」・・・・。


☆☆本日の歩行約8.5キロ。自宅からここまでの歩行距離、約64.8キロメートル☆☆