しおつはしぼつやほはやぼ  甲州街道徒歩(かち)紀行--番外編--

四方津駅前の「コモアしおつ」に行った件は8月29日の日記に書いたとおり。そうしたら隣町・梁川にかつてお住まいだった湘南の舞姫・☆紗さんがBBS「蕃茄山房」にて教えてくれた。

曰く、「四方津は駅名は「しおつ」ですが、地元民は“しぼつ”と言っています。」とのこと。

これは初耳だったけど、なるほどそういうこともあるかも知れんなと思う。というのは、他にもそういう例が散見されるのだ、国鉄の駅名が地名を変えちゃったという。

まず有名なのは「秋葉原」ね。もとは火伏せ(火の用心)の神様である秋葉権現の原っぱだから「あきばはら」だったのが、駅名が「あきはばら」と誤記され、それが定着しちゃったという。

あと北区の「尾久」。もとは「おく」だったのだけど国鉄が「“ぐ”は訛りだろう」との誤解で「おく」にしちゃったそうである。ちなみに東小金井にある「尾久自動車学校」は尾久から移転してきた学校だが「おぐ・じどうしゃがっこう」という。ロゴも「OGU」。

それと津軽半島最北の駅の「三厩」。地名の読みは「みんまや」だけど駅名の読みは「みうまや」だった。僕が「みちのく一人旅」を繰り返していた時代は。それが数年前、「みんまや」と読みが改称されたらしい。三厩村平成の大合併でなくなってしまったけど、駅名に正しく残っているのは喜ばしい。平仮名表記でないのがより喜ばしい。


で、この話題になぜここまで熱が入るかというと地元の話題でもあるからだ。ていうのが、国立の鎮守さまである天神様があるのは谷保。駅名は「やほ」だけど地元の人で「やほ」なんていう人はいない。必ず「やぼ」という。これも国鉄が「野暮」につながる「やぼ」を嫌い「やほ」を駅名にしたということらしい。

「やほ」と呼ぶべきか「やぼ」と呼ぶべきか。実はこの議論は地元において何度も繰り返され、そのたび決して結論の出ない話題のひとつなのである。