・・・・・・・・・8月15日(金)二日目の5・・・・・・・・・・・・・・
で、ようやく「甲州のラピュタ」の話である。「甲州のラピュタ」と言っても、世間でそういわれているわけではなく、僕が勝手にいっているだけであるのだが。
中央本線の四方津(しおつ)駅は上野原のとなり。甲州街道に面し、背後に山が迫る小さな駅だ。その背後の山の上にあるのが「甲州のラピュタ」こと「コモアしおつ」だ。山の上を切り開いた積水ハウスによる一大造成地で、数百軒の瀟洒な住宅が並んでいる。その全体像についてはここを見てもらったほうが良いかな。
ユニークなのがそのアクセスだ。駅から直結のガラスドームの巨大エスカレーターで一気に昇るのだ。高低差は約90メートル。緑深い山に光るガラスドームは一種の奇観。未来を予見させる風景だ。
今までも何度も前を通った。でもクルマだったり特急列車だったりして常に素通り。一度その有名なエスカレーターに乗れたいと思っていて、ついに念願がかなう時が来た、というわけ。勇躍、エスカレーターの「駅」というべき塔屋に乗り込んだ。
ところががっくり。エスカレーターは朝夕の通勤通学時のみの運行だった。そのかわり日中は斜行式エレベーターが運行していた。これでも十分。
外は大変な暑さだが、エレベーターの中は涼しく、そのうえテレビまでついている。オリンピックを観戦。
5分ほどで頂上に着く。もちろん途中に停留所はない。
頂上には大きなスーパーがあった。そしてまわりには瀟洒な住宅が整然と立ち並んでいる。相当に広い町だ。建築基準が厳格なようで景観は整然として美しい。歩いている人達もオシャレな感じで表情も明るい。
スーパーは地元資本の「公正屋」。ここで一休みすることにした。奥の方に休憩スペースがあり、これがまた気が利いている。
ベンチとテーブルが置かれ、飲み物の自販機もある。ちょっとしたした喫茶店がわりになる。
また巨大液晶テレビがあり、アニメの「デスノート」をやっていた。地元のケーブルテレビの有料チャンネルのデモンストレーションのようだ。
三吉はコーラ、僕はカップベンダーのレギュラーコーヒーを飲んで一休み。あ、電子レンジもある。上野原で買った酒饅頭をチン!して食べた。
スーパーではペットボトルのお茶とエアーサロンパスを購入。ついでにお茶の保冷用に氷もいただいた。
いやーいいなぁ、「コモアしおつ」。ちょっと住みたくなってしまった。新宿から1時間ちょっとで十分に通勤圏だし、清潔でインフラも整っている。自然にも恵まれている。エリア内をちょっと歩いたところ、まだまだ分譲中の所もたくさんある。
そんなことを考えながら「甲州のラピュタ」こと「コモアしおつ」を後にした。
ふたたび甲州街道を西に向かう。さっきいただいた氷をビニール袋に入れて、火照った首筋に当てると気持ちがいい。
新呼戸橋を越えると大月市。桂川の清流を眼下に見ながらトンネルの側道に進み、酒屋の角で左に折れて甲州街道にしばし別れを告げる。
豪壮な「塩瀬大橋」(8月15日の日記の写真の中央)を渡り、だらだらとした山道を登りきったところで、今夜の宿が見えてきた。
☆☆本日の歩行約20.8キロ。自宅からここまでの歩行距離、約56.3キロメートル☆☆