続々・甲州街道徒歩(かち)紀行 ④ 〜甲州街道の滑川〜

・・・・・・・・・・・・3月27日の旅日記の④・・・・・・・・・・・・

そういうわけで半蔵門そばのファミリーマートで飲み物を買った後は、ひたすら西に向かう。

子どもの頃の短い期間暮らした思い出の麹町を過ぎ、大昔に幼児洗礼を受けて中昔に結婚式もしたイグナチオ教会を過ぎるともうJR四谷。三吉に四谷見附の「見附」の説明をするがなかなかわかってもらえない。

四谷3丁目。あのトップアイドルの衝撃的な自死からもう20余年が経つ。

8時半。ほどなく四谷大木戸。ここが本来の甲州堂の起点。また角川博の名曲で有名である。ない?

四谷大木戸左門町

「まるでカサでも忘れるように〜〜」

と歌いかけたところで三吉が「あーっ」と素っ頓狂な声を上げた。

「カード忘れた!!」

カードといってもアメックスではない。かと言ってポケモンカードでもない。ちまちまポイントをためていたファミリーマートのカードである。一時間前、半蔵門そばのファミリーマートで飲み物を買った時に使ったそのカードがないという。

取りに戻ろうというが、冗談じゃない。往復で2時間近くかかる。

じゃタクシーで、って約200円のポイントのために710円かけられるかよ。お前は青砥藤綱か?(青砥藤綱がわからない人は、お父さんかお母さんかお祖父さんか祖母さんに聞こう。近くにいない人は下の画像をクリック)

青砥藤綱

たまたまさっきのファミマのレシートを取ってあったので電話をかけたが、カードの落し物は無かった。きっとどこか路上に落としたのであろう。これは探しきれるものじゃない。

「旅の落し物は“厄落とし”と言って縁起がいいんだ」

などと適当なことを言って三吉をなだめ、さらに西へと向かった。

   

☆いまのところ日本橋から6.7キロメートル☆


−−−−つづく−−−−−−