瀋陽、右往左往 小さい土の豆は美しい


・・・・・5月4日(3日目)の旅日記<17>・・・・・・

さて、瀋陽の旅、最後の晩餐である。あっという間である。たった3泊4日だからね。たった3泊4日の旅日記を40回以上の連載にしちゃいけませんな、反省。いやはやお退屈さまでありました。


さて、向ったのはホテルからタクシーで7分の「小土豆美食」。

「土豆」とはジャガイモのこと。ジャガイモ料理を中心としたレストランだ。

店に入ると、赤いチャイナドレスのティーンエイジゃーの服務員さんが、声を合わせて挨拶してくれる。可愛い。当たり前だけど、中国人の女の子はチャイナドレスがよく似合う。とりわけ東北三省の女の子は。当たり前だけど。

奥には立派な関羽像。



入口近くの席に案内された。


けっこうキツキツにテーブルがセットされていて、隣のテーブルともかなり接近している。僕の背中はほとんど隣のテーブルに密着し、隣のおやじの背中はほとんどうちのてーぶるに密着する。当然、僕とおやじも「斜めに差し向かい」になる。ちょっと照れくさいぜ。


この店の特長として「サンプル展示」がある。店内のディスプレー棚にサンプル(実物)が置いてある。それを指差して注文できるので便利。

たとえばこの「宮保魚善(「魚善」で一つの字。タウナギのこと)」。食材ではこんなの。

調理するとこんな感じ。


「朝洲香芋酪」の食材はこんな感じ。これを油で揚げるは容易に想像できる。


あと、小さなジャガイモと青菜の煮物を食べた。

どれも美味しい。しかし・・・。量、多すぎ。半分以上残してしまった。


惜しかったのが上の「朝洲香芋酪」。これが塩でもかかっていれば美味しいと思うのだけど、なぜか色とりどりのチョコスプレーがかかっている。惜しい。塩気があればまだいけるぜ。

こういうときに遠慮は不要。そばにいたフロア・チーフらしき青年に、片言とジェスチャーで塩を持ってくるように言ったら、「得たり」とばかりにニッコリして厨房に走っていったが、そのまま戻ってこなかった。どこに消えた。


もう一つ惜しかったのがビール。ビールを注文したらリストを持ってきた(お、本格的)。でも中国語なので読めやしない。あてずっぽうで一番高いのを注文したら・・・、ノンアルコール・ビールだった。よく見たら「無醇」と書いてある。

正確には「無」でなくて、

の字を書く。ちなみに「撫順」も、

と書く。だから、「瀋陽→撫順」なども、現地では、

と書く。知らなけりゃ絶対読めない。


ノンアルコールビールは味気なかったが、最後の晩餐はなかなか美味しかった。値段はちょっと高くて、二人で103元。約1700円。なかなか手が込んだ料理だったからね。一日目の「馬家焼麦」で大量の焼売、2日目の「老辺餃子」で大量の餃子、と比べれば、かなり差がつくのも理解できる。


でも、どの店にもう一回行きたいかと問われたら、「馬家焼麦」と「老辺餃子」で迷うだろうな、僕は。

 
  ( つ づ く )