泣きたくて

寒い。花曇り、いや花冷えか。それも過ぎたか。

花曇りと言えば誰やらの名句に、


泣きたくて「銀の匙」読む花曇り


というのがある。うーん、しみるなぁ。誰の句だっけか?

あ、俺だ。


それはともかく、泣くための読書というのもかなり愛好者の多いものである。

でも電車の中ではご用心。ずっと前だが前に座って本を広げた女が泣き出してびっくりしたことがある。親子三人が蕎麦を分けっこする不思議なファンタジーが世を席巻していたころである。


翌日、職場でそのことをネタとしてしゃべったら、

「お前には心がない」

と言われた。いやーそんなにほめられても・・。


余談だが、この作者も毀誉褒貶の多い人で、この人の詐欺師まがいの前歴をあげつらって作品まで否定する人がいたけど、それは違うぞ。それを言ったら、O・ヘンリーなんてどうなるの?


つまり、電車の中では泣ける本にご用心。「銀の匙」などもってのほかだ。

それとともに危険なのが携帯でのユーチューブ視聴。うかつにマストロヤンニ、ソフィア・ローレンの「ひまわり」とかウィリアム・ホールデンジェニファー・ジョーンズの「慕情」とか見たら大変だよ。この2作だったら、いついかなるタイミングでも泣けるから。

ところがこの前うかつにもクリックしてしまってね。


やばい!と思ったら、遊助の「ひまわり」と八代亜紀の「雨の慕情」だったから大丈夫だったけど。



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