久が原逍遥 〜文学散歩

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そんなわけで久が原逍遥した話。久が原彷徨でもいい。



だいぶ賃貸住宅になっているところもあるが、ひとつひとつの区画が大きい。お屋敷町と言ってもいいかも知れない。


ぬらりひょん」か「あかなめ」が棲んでそうな坂も見つけた。



文学散歩である。


この久が原を舞台にした大好きな小説がある。


それは塩見鮮一郎著『古井戸の骸骨』(河出書房新社)。


古井戸の骸骨


帯に曰く、


「久が原のお屋敷を建てなおす過程で、空井戸から二体の謎の白骨が現れた。焼け跡、高度成長、二十一世紀。時代を越えた、三つの殺人事件をつなぐ愛憎とは。」


時制も人称も振幅が大きな不思議な作品で、陰惨な場面も多いのに妙な都会的な「軽み」もあり、ユーモラス。 独特の美文で、中井英夫『虚無への供物』を思い出させる。


・・・、というのを読んだ当時の当ブログおよび「書評のメルマガ」に書いた


えー、以前にも書いた自慢話ですから、すんません。


そうしたらなんと著者の塩見先生のお目に留まったのである。塩見先生のホームページに書いていただいた。



すごい読み手、初めて中井の名が出た。わたしの目指したのは『虚無へ供物』だけでした。わかるものですねえ。



詳しくは塩見先生の公式サイト「古井戸の骸骨」特設ページへ。



へ、へ、へ、凄い読み手ですよ、あーた。


当時から舞台となった久が原に行ってみたかったのだけど、国立から久が原と言うのは同じ東京都なのに遠いのだ。どのくらい遠いかと言うといやになるほど遠いのだ。


今回、やっと来られた。


歩いてみて、たしかに古井戸から骸骨が出てきてもおかしくないような荒れたお屋敷もあったし、夕焼けが似合う商店街もあった。


もう一回読みたくなった。


そういう意味ではこの文学散歩、成功したといえよう。<今日の1句>

古井戸を 訪ねて春の 漫歩かな


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