庭掃除と巣作り

朝、ゴミ出しに外に出たら庭の方から「ピシッ!ピシッ!」と音がする。朝っぱらからどこの女王様かと思ったら(思わねーよ)、カラスだった。何かをついばんでいる。


僕が近づくとバサバサッと飛び立った。


飛び立ったところをみると何たる惨状。家の前を掃く棕櫚ほうきが襲われていたのだ。



母が言うにはこの季節のカラスは巣作りの材料を漁るらしい。ナイロン紐や針金ハンガーでなく棕櫚ホーキをねらうなんてなかなかオーガニックなカラス。


飛び散らかった棕櫚の葉を掃除をしなくちゃいけない。が、掃除をするにはこのほうきを使うしかない。自らの身から剥がされたものを自らで掃かなければいけないこのホーキの宿命。


しみじみと思い出すのは「七歩詩」だなぁ。


煮豆持作羹  

漉支以爲汁    

稘在釜下燃  

豆在釜中泣

本是同根生

相煎何太急


三国志のエピソード。魏の曹操の死後の跡目争いに破れた曹植は兄の曹丕に迫害されていた。あるとき、七歩歩くうちに詩を作らねば殺すと脅かされて作った詩、それが「七歩詩」である(諸説ある)。


煮豆持作羹
漉支以爲汁
稘在釜下燃
豆在釜中泣
本是同根生
相煎何太急


その後半部分ね。

「豆を煮るに豆がらを燃やす/豆は釜の中に在りて泣く/本是れ同根に生ぜしに/相煎(に)ることなんぞ太(はなは)だ急なる」


つまり、


「豆がらは釜の下で燃え豆は釜の中で泣いている。もともと同じ根から生まれた物なのに、どうしてこんなにまで煮て苦しめるのですか」


という悲憤の詩文。


むしられた箒の部分をその箒でそうじするんだから、普通思い出すでしょ「七歩詩」を。


そんな話をしながら今日もツレと立川に行った。明らかに聞いていない。


立川駅からはモノレールで北上。


それにしてもモノレールから見下ろす景色のべラボーなこと。軍用地というのは半端じゃないなあ。



今はもう珍しい米軍ハウス。僕が子供のころは国立にもたくさんあって住んでいる同級生もいてうらやましかったんだけど、ほぼ絶滅した。


立川には残っていてアーティストたちのアトリエになっていることも多い。



その中の一軒に某アーティストを訪ねて打ち合わせ。懐かしいなぁこのつくり。トイレが広くてびっくりしたんだ。洋式トイレも珍しかったし。


打ち合わせは順調。いろんなアイディアが浮かんでは消えた(消えたのかよ)。



午後、帰ったらほうきがもっとすごいことになっていた。



これだけ良質な建材を提供したのだから、ぜひともいい「ハウス」を作っていただきたい。





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