今日は当ギャラリービブリオ展示室の仕事納め。
なんのことはない。当館自慢の真空管ステレオで音楽を聴きながら掘り炬燵でウダウダと忘年会しようという企画。昨日の日記の画像はその写真。
作家・岡崎武志さんの企画。中央沿線の古本者を中心に10人が集まった。食べ物や飲み物を持ち寄りその場で聴くレコードも持ち込む。
それを聴きながら酒を飲んでうだうだと語りあう。音楽を、街を、古本を。
僕が持って行ったのが下のレコード。
ガーシュイン名曲集。僕にとって運命のレコード。演奏は紙恭輔、歌は笈田敏夫。
笈田敏夫をご存知か。
元・海軍少尉の慶応ボーイで文字通りジャズシンガーの草分けだった。甘く響くビング・クロスビーばりの低音で、古希を過ぎてもスイングジャーナルのボーカリスト人気ランキングでずっと一位だった。生活感をまったく感じさせないダンディそのものの人で、あんなに蝶ネクタイが似合う日本人は珍しい(道化としての蝶タイを除いて)。
役者としても活躍し、裕次郎の「嵐を呼ぶ男」では悪役ドラマー(ってのも珍しい。悪役レスラーなら聞いたことがあるが)・チャーリー桜田(この名前もメチャカッコイイね)を怪演した。
実はぼくのジャズとの出会いはこの笈田さんのレコードだった。
小学6年生の時、近所の一橋大学の時計台で探検ごっこをしていて足を大怪我し、2週間学校を休んだことがある。足以外は元気だから家にいても退屈の極みで、本もマンガも読み尽くして、自分のレコード(アニメや怪獣ものだったと思う)も聞き尽くしたところで出会ったのが、父のレコードラックにあったこの「ガーシュイン名曲集」だった。
冒頭一曲目は「アイ・ガット・リズム」。一発でしびれた。これまで聞いたことが無い世界に胸が躍った。足を挫いていて踊れないけど踊りたくなった。
数日後、学校に復帰した僕は「♪ スワニーースワニーー ♪」と口ずさむ妙な小学生になっていた。
そんな運命のレコード「ガーシュイン名曲集」を持ち込んだわけであるが・・・・。
もうひとつの出会いが待っていた。出会いと言うより再会かな。
表紙をめくって表紙裏。専門語で言うところの「表2」。
レコードプレーヤーの広告が載っていた。
あれ? この右のって?
うちのコに似ているなぁ。
見比べてみるとまさしく。
同型、もしくは年式違いだろう。
今まで得体が知れなかったウチの「りんごホッペ号」だったが、ようやく得体くらいは知れた。
日付が替わるころになっても話は尽きなかったが、お酒が尽きたので宴は果てた。人海戦術で後片付けして解散。
皆が帰ったあと部屋を点検したら忘れ物のレコードが二枚あった。EPとLPが各一枚。下の画像
右のEPはもらっておき、当館の収蔵品とする。
左のLPは年明けのゴミの日に処分するので早めに取りに来てね。
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