学園祭は終らない

長女・花子(仮名・小4)を連れて、有明東京ビッグサイトで本日開催の「GEISAI 4」に行ってきた。初めて乗る「ゆりかもめ」で行った。
 
GEISAIとは一言で言えば「アートのフリーマーケット」だ。

 ビッグサイトのホールに七百余人の若手アーティストが集まり、1〜2メートル間口のブースでそれぞれの得意のパフォーマンスを披露するというもの。

 原則として即売をしてくれる。
 内容はイラスト、写真、彫刻、オブジェ、アクセサリー、染織、コンピュータゲーム、木工などなど。出品者は20〜30代の人が多いようだが、お相撲のイラストを手拭に描く年配の女性や、石塑でつくったらしいオリジナルフィギュア制作の中学2年生など年齢は幅広いようだ。
 中には黒づくめの女がひたすらVHSカセットをハンマーで破壊し続けるもの、アニメのタイガーマスクの顔の獅子頭を操る中国獅子舞、僧形の半裸の二人の男が「コメ! コメ!」と奇声を上げてピョンピョン跳ねながら観衆に米粒を配るというもの、全身とスキンヘッドの頭部をペイントとタイツと白と黒に塗りわけ「おれパンダ!!」と歌い続けるものなどかなり珍妙なものもあったが、全体的にはかなり面白いイベントだった。
 まだ世には出ていないが強烈な才能を持った若者たちがたくさんいることを知らされた。あとはきっとチャンスと持続力なんだろうな。

 このイベントのキャッチフレーズは「終わらない学園祭」。うん、確かに美大の学園祭の雰囲気はあったかも。あ、俺、美大の学園祭って行ったことないや。

 いま「アートのフリーマーケット」と書いたが、この「フリーマーケット」には二つの意味があるようだ。
 一つは作品をこの場で即売するというもの、もう一つはアーティストとしての自分を売り込もうというもの。事実、GEISAIがきっかけでメジャーデビューして、活躍中の人もいるそうだ。


 さて、どうしてそのイベントに全く畑違いの蕃茄山人が行ったかというと、お目当ては出品者の一人、山下以登さんだ。
 山下さんは気鋭のイラストレーターで、僕は山下さんのファンなのだ。 

 そもそも知人のピンポイントギャラリー(青山)のSオーナーから山下さんのポストカードをもらったのがご縁。7年前。ちょっとなつかしいラインと色調は僕の琴線にフレまくりだった 。
 かと言ってアート関係とは縁の遠い暮らしをしているので、「これいいなぁ」で終わり、ずっとそのままだった。

 それが3年ほど前、ネット上でひょんなことから山下さんの作品を発見。すぐに親切な人を介してメールのやり取りができるようになり、その後の展覧会には必ず伺うようになった。
 その際に買い帰るオリジナルポストカードやTシャツ、挿画をされたジュニア向けミステリーなどを見て、花子もすっかりファンになってしまったという次第だ。
 今回も山下さんと共同出展者の難波みえさんのオリジナルTシャツを購入した。ここでお見せできないのが残念。でも山下さんのサイトにはいろいろ作品がアップされている。ぜひ皆さんにもお見せしたい。ぜひアクセスを。
  
 学園祭というのはいくつになっても面白い、わくわくする。
 山下さん難波さんをはじめとする出展者の皆さんも、今頃、きっとそれぞれの「打ち上げ」を楽しんでいることと思う。