亜樹山ロミライブ(吉祥寺・赤いカラスにて)

  昨日は「ON THE TABLE 」(安西水丸和田誠)まで書いて力尽きた。そのあと吉祥寺に回ったのだ。

  僕のホームグラウンドである吉祥寺・赤いカラスにて亜樹山ロミさんのライブ。

  ロミさんはベテランのジャズシンガー。毎度言っているけど僕が15年通いつめる憧れの佳人だ。

  前回渋谷のベイビートークでの時はクリスマスウィークで赤い可愛いドレスだったが、今回はゴールドの大人っぼいドレスだ。

  あ、いやドレスの話をしている場合じゃない。今日は店に入ってびっくりしたのだ。だって満員なんだもん。20人もの団体が入っていた。三鷹の老人介護施設のスタッフの方々だという。ロミさんはボランティアで同所に慰問をしていて、そのご縁だそうだ。なるほど、ロミさんそういう活動もしていたんだ。えらいなあと感心する。

  今日のライブは、羽生さくるさんのテーマ曲(?)「HONEYSUCKLE ROSE」から始まった。ご存知エラ・フィッツジェラルドのヒット曲。作曲はファッツ・ウォーラー。恋人をスイカズラの花に喩えて褒め称えるSWEETな歌詞のアップテンポな曲。


   Ev'ry honey bee fills with jealousy
   When they see you out with me,
   I don't blame them, goodness knows, honeysuckle rose
   When you're passing by, flowers droop and sigh,
   And I know the reason why,
   You're much sweeter, goodness knows, honeysuckle rose.
   Don't buy sugar, you just have to touch my cup'
   You're my sugar, it's sweet when you stir it up.
   When I'm takin' sips from your tasty lips,
   Seems the honey fairly drips,
   You're confection, goodness knows, honeysuckle rose.

  意訳すると

   ミツバチが嫉妬し、他の花たちがしおれるくらい君は素敵だよ。
   砂糖なんか買わなくていい。君がカップに触れただけで甘くなるんだ・・・。

みたいな感じかな。・・・・凄い歌詞だな。


  ロミさんがビアノの続木さん、ベースの河原さんにテンポを伝え、ちょっとハミングする。二人が軽くうなずいて演奏が始まる、この間3秒くらい。この即興性がジャズのジャズたる所以。かっこいい。

  ロミさんの歌は相変わらずいい。安心して聴いていられる。来月にはCDのレコーディングもあるという。発売は夏頃とか。買います。

  帰り際、件の老人介護施設の団体さんの中に見知った顔を発見。一昨年、国立の貸席「よし川」でひらかれた浴衣句会(僕は火消しの浮世絵柄の甚平を着ていった)でご一緒した看護婦(今は看護師っていうんだっけ?)さんだ。


    むかし病衣いまジェンダーの浴衣かな


  という印象的な句を残した。

  しかしなんだな、僕がかねてより提唱している「俳句好きはジャズ好き」がまた証明されたようだ。さらに言えば「俳句好きはジャズ好き、しかも落語好き。そして逆も真」なんだけどな。これはおいおいデータを集めて証明していこう。

   

    下の写真は1月8日のロミさん。別に「UFO」を歌っているのではない。