今日は長女・花子(仮名・小4)と出かけた。
まずは阿佐ヶ谷だ。映画「連句アニメーション 冬の日」を見るのだ。
「ラピュタ阿佐ヶ谷」にて。
阿佐ヶ谷パール商店街の「はなまるうどん」でゆっくり昼食を食べてたら上映時間が迫ってきてしまった。あわてて花子と二人で走っていたら、ラピュタ館主にして「ふゅーじょんぷろだくと」社長の才谷遼さんとパール商店街入口でバッタリと会った。年末に一度会っているから別に懐かしくはない。
「今から見に行きますんで」
「ああ、よろしくなー」
走った甲斐ありギリギリで滑り込めた。
「連句アニメーション 冬の日」は、芭蕉の連句集「冬の日」の36句の連句を35人のアニメーション作家がそれぞれのやり方でアニメーションにした映画だ。
人形作家の川本喜八郎さんが中心(総合監修)となり、「発句」はロシアの巨匠であるユーリ・ノルシュテイン、久里洋二、高畑勲、古川タク、ひこねのりお等(敬称略)の内外の一流作家が一同に会した。そして忘れちゃいけない、わが林静一さんも堂々の参画をしている。
どの作品もそれぞれに味があって面白かったなあ。
川本作品は名古屋の連衆のところに芭蕉が訪ねてくる場面を人形アニメにしたもの。連衆が芭蕉の来訪が待ち遠しくて仕方ないこと、芭蕉を好きで好きでどうしようもないことが実にほほえましくイキイキと描かれていた。
ノルシュテイン作品は、これぞ「ユーリ・ノルシュテインの世界」と言う感じの力作。画面にほとばしる躍動感がすごい。それでいて繊細な質感を持っている。
林さんは得意の美人画で勝負。扇型に切り取られた風景の中の美人が妖しくも美しい。
久里作品は相変わらずなにがなんだかわからず、ひこね作品はやっぱりカールおじさんの世界だった。
岸田今日子、三谷昇ほかのナレーションもよかった。あと全編を彩る音楽は池辺晋一郎。これもよかった。
これは意欲的な作品だった。よく実現したなあ、こんなプロジェクトが。
「連句アニメーション 冬の日」。1月16日まで。
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続いて阿佐ヶ谷から線路の下の道を徒歩で通ってお隣の駅・高円寺へ。
RRRTOYこと林るいさんの初個展「僕が願いを叶えてあげる」だ。
会場は、高円寺のカフェ・ギャラリー「HATTIFNAT」。
これまた凄い会場だった。木造の民家をオシャレに改造して素敵なお店にしたところ。何から何までミニサイズで玄関扉も飛行機のトイレぐらいの大きさ。僕にはちょっときつかった。厨房が1階で客席は2,3階。1階から3階までを貫く紐の先に鳴子がついていて、それを鳴らしてお店の人を呼ぶのが決まりになっているという忍者屋敷のような趣向だ。でもコーヒーはずいぶん美味しかった。
出展作品は手作りの絵本や人形、紙で作った車など。どれも可愛い。メイン作品である絵本「僕が願いをかなえてあげる」がかなり面白い。なんか東欧の絵本を思わせる独特のラインや色調が魅力的だ。人形はどこかヨーロピアンな雰囲気を漂わせる暖かい感じだ。
林るいさんにもずいぶん久しぶりにお会いできた。ちなみにるいさんは上ですこしふれた林静一さんの娘さんだ。家族展以外でお会いするのは始めてかも。
林るい個展「僕が願いを叶えてあげる」。高円寺・HATTIFNATにて。明日、11日まで
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高円寺からも一駅歩いて中野に行った。「ブロードウェー」見物だ。今回も「ヘン」なものがたくさん売られていた。
今日は、阿佐ヶ谷→高円寺→中野と中央線の中でも特に濃ゆいところを歩く一日、言ってみるなら「中央線の聖地巡礼の旅だった。