コンサートの興奮もさめやらぬまま宮城県は仙台市に日帰り出張。
昼食は名物の牛タン定食。昼飯どきなのに店内はガランとしている。BSEの影響か?
などと心配しながら食べていたら、ひとりまたひとりとお客さんが入ってきて、あっという間に店内は満員になった。
実を言うと僕はこういうことが結構ある。ガラガラな閑散とした店が、僕が入ってしばらくすると満員になるなんてことが多いのだ。ひそかに僕は自分を「福の神」または「招き猫」の生まれ変わりじゃないかと思っている。
なんて話をツマにしたら、
「セッカチで他の人より早くお店に入るだけじゃない」
と一蹴された。なるほどそうかもしれない。
ところで皆の衆、ご当地・仙台に福の神が実在していたのをご存知だろうか?
時は明治、人は彼のことを「福の神」と呼んでいた。
その名も「仙台四郎」。
仙台四郎は幕末から明治にかけて、仙台に実在した人物だ。知的障害があったようで成人してからも幼児のように話し、定職にもついていなかった。
仙台の街をうろうろし、商家の店先を掃いたり水をまいたりする一方、団子などをつまみ食いしたりしたそうだが、皆に愛され誰一人として嫌な顔をしなかったという。
それがいつの頃からか、「四郎が立ち寄った商家は繁盛し抱かれた子供は丈夫に育つ」と評判になった。要は四郎さんの純な心が無意識に心根の良い人、悪い人をみわけたのだろうが・・・。そんなこんなで「福の神」と言われるようになり、仙台では四郎の絵姿をお守りとするようになったという。
僕が四郎さんを知ったのは8年前。やっぱり出張で来た時だった。
街を歩いていたら一軒の土産物屋を見つけた。土産物屋といってもあるのは四郎グッズばかり。その店に掲げてあった由来書で四郎さんのことを知ったのだ。写真をみてその神々しくも愛嬌のある姿にすっかりファンになってしまったのだけど、その時はそのわずかなお金がなく何も買えなかった。
イラストレーターの南伸坊さんも四郎ファンで、その著書『歴史上の本人』(朝日文庫)の中で、得意の扮装で四郎さんになりきってリスペクトしているほどだ(シンボーさんは元々が似てるからちょっとハンソク)。
今日、ずいぶん探したのだけど、8年前のあの店は見つからなかった。湯呑みが欲しかったのだけど残念。でも駅ビルのお土産屋さんで四郎グッズを見つけることができた。そこで・・・・・。
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