ブルース・スターク「素敵なピアノコンサート」

 今日は1月13日の日記で書いたブルース・スタークさんのピアノコンサート「素敵なピアノコンサート」の当日。

 ツマが参画している「NPO立川子ども劇場」国立ブロックの企画だ。

 女性限定というわけではないが、いわゆる「幼稚園ママ」を主たるターゲットとして企画したコンサートだ。 

 幼稚園児をお持ちの若いお母さんの朝っていうのは結構微妙なものがある。幼稚園に子どもを連れて行った後、お迎えまでの時間をどう過ごすのか・・・。近ければ家に帰って家事の続きができるが、遠い人、特に他市から来ている人は(国立の場合、それが特に多いのだ)、その2,3時間をドトール、スタバ、ミスド等で過ごさざるえないことも多いという。そこでその時間、子どもを幼稚園に送った後お昼までの時間に、一流のアーティストを招いたピアノコンサートを楽しんでいただこうと企画したのがこのイベントだ。演奏者はブルース・スタークさん。

 僕自身はは子ども劇場のメンバーではないのだが、小さい子どもを持つお母さんが僕らの想像以上に大変なことぐらいはわかる。そんなわけで、このコンサートの企画意図には賛同したので、WEB製作や広報活動の面で協力させていただいた。

 幸いなことにインターネット経由でのお申し込みもそれなりにいただき面目を施すことができた。

 ニーズがあったようで、90枚のチケットは10日前には完売した(お断りした皆様、ごめんなさい)。

  そういうわけで本日当日。とりあえず写真班として参加した。

 
開演が10時なので時間前にセッティングの様子を撮ろうと9時20分に会場の西友7階「エソラホール」入り。スタークさんはリハの真っ最中。かなり熱が入っている。アメリカ人だがどことなく、古武士の風格を持った方だ。剣客の凄みがある。
   
 あとでツマが伺ったところ、楽器がいいのでつい熱が入ってしまったそうだ。自分の感情がダイレクトに音にできるという。さすがスタインウェイといったところか。

 予定通り10時開演。作曲家、編曲者としても実績がある方だけにアレンジが多彩だ。大胆かつ繊細に、誰もが知っているスタンダードナンバーを再構築していく。それでいて主旋律にグッと戻した後はじっくりかっちりと弾く。変幻自在だ。

 「ハバネラ(カルメン)」に始まり、「わが心のジョージア」、「テイク・ファイブ」とスタンダードで和ませた後、オリジナル曲「トーンズフォーティアーズ」に進みじっくりと聞かす。お客さんの反応もいい。

 曲の合間のMC(トーク)も楽しい。日本語も達者な方なので、ユーモアあふれるトークで客席を盛り上げる。さっき「古武士の風格」と書いたが、MCの間は藤村俊二の風格になる(ルックス的に似てるのはマンハッタン・トランスファーのアラン・ポール)。

 今回のコンサートの特徴のひとつが「ティータイム・コンサート」。一部と二部の間の休憩時間を「ティータイム」として、紅茶とケーキ(4階のレストラン「ときしらず」に依頼)のサービスを行った。95パーセント以上が女性客、なかなか好評だったようだ。

 第二部は、虹の彼方に、イパネパの娘、マイ・ファニー・バレンタインと進み、アンコール曲はスタンド・バイ・ミー。ちょっとラグタイム風のアレンジが面白かった。


 あっという間の一時間40分が過ぎてコンサートは終了した。お客様にはご満足いただけたようだ。サイン会にも長い列ができた。


 結果的に入場者数は約90人の満員札止めだ。もちろんNPO法人なので営利は関係ない。

 でもお客様も日常を束の間忘れて(大きなお世話だが)、楽しんでいただけたし、アーティストも反応のいいお客様に大満足で帰られたし、主催者もいいイベントが実現できて大満足。三方丸くおさまってこんなめでたいことはない。心地よい疲れとともに会場をあとにした。

   一仕事終えた気分だがまだ正午まえ。それから心地よくない疲れを求めて会社に行ったいう、われながらご苦労様な話なのである。