ほんやらなまず句会3月例会 1

 今回の季題・兼題は「音楽」(特に「ジャズ」)。春の気候(春雨、春風、春嵐、春の雪等)」。

  ではさっそく吉例により拙作からご案内。



     ゴミ出しの足元にほら春風


     春北風(はるきた)に紺のブルマも跳ねにけり


     春泥や褒められたくて積みし嘘


     春風に押されて行くやA列車


【解釈と干渉】

第一句  朝、素足にサンダルをひっかけてゴミ出し。素足だからこそ感じられる、昨日までとちょっと違う春の風。

第二句  春北風(はるきた)とは文字通り春に吹く北風のこと。寒いんだけどはつらつと動き跳ねる女学生の姿。

第三句  春泥とは春の雪解けや霜解けによるぬかるみのこと。今まで白く清浄な雪に覆われていたが、雪解けとともにその下にあるものが明らかになってしまう。それを隠すためについた嘘。そしてその嘘を隠すためについ口から出てしまう・・・。嘘の無限連鎖。

第三句  いや、なにかジャズの句を作らなきゃいかんと思って・・・・。