新潟で地震があった。新潟には友人知人がたくさんいる。何事もなければいいのだが・・。
地震の瞬間、僕は京橋の某・画廊にいた。結構、古いビルの10階にある中規模の画廊だ。
パンフレットが積まれたミニテーブルが小刻みに揺れているので、「オヤ? 」っと思っていたら身体も揺れを感じ始めた。
画廊スタッフの女性に、「揺れてますね」と声をかけた。
部屋の隅で集中して梱包をしていたので、始めは気づいてなくって、僕の声掛けにもキョトンとしていたのだが、次の瞬間、大きく揺れ始め、壁面で絵額がバタンバタン波打ち始めた。
彼女は地震が苦手な人らしく青くなってしゃがみこんでしまった。なに僕だって得意ではない。とりあえず窓から離れた。
しばらくして、「揺れましたねぇ」なんて話しながら一緒に額を直していたら、第二波が来た。
また彼女はしゃがみこんでしまったのだけど、
「縦揺れと横揺れの間隔から考えて、遠くで大きな地震と思われます」
と青い顔のまま教えてくれた。
画廊を辞して東京駅に着くと、果たして北方面に向う新幹線はすべて停まっていた。
大混雑の東京駅地下コンコースで大きな荷物を背負ったピーター・フランクル氏とすれ違った。
なんだかひどく急いでいる様子だった。