たまには「馬」の話

この季節は重賞つづきで競馬のシーズンらしいので、ギャンブル音痴の蕃茄山人と言えども、たまにはお馬さんの話をしようじゃないか。


昨晩のことであるが、地下鉄のエスカレーター(昇り)に立っていたら、下から、「シャンシャンシャン」と言う音が聞こえた。

音源は、エスカレーターを大股であがって来る長髪にテンガロンハットの青年の足元だった。

彼が履く先のとがったウエスタンブーツには、なんと「拍車」がついていた。

◎はく‐しゃ【拍車】------ 乗馬靴のかかとに取り付ける金具。馬の腹に刺激を与えて速度を加減する。〔大辞泉

それも乗馬用のスマートなのじゃなくて、西部劇にでてくるようなまるで忍者手裏剣みたいなごついヤツ。

真夜中のカウボーイか? いずれにせよ、満員列車で彼の近くには立ちたくないな。こちらの靴がぼろぼろになる。


僕は、うしろから来るその「シャンシャン」と言う音を聞いたとき、まさか地下鉄のエスカレーターに拍車つきのカウボーイブーツとは思わなかった(ふつう思わない)。

僕が思ったのは岩手の「チャグチャグ馬っ子」。

「チャグチャグ馬っ子」------ みちのく岩手に初夏の爽やかな風が伝わる季節、チャグチャグと鈴の音も軽やかに色とりどりの装束で着飾った馬達が、氏神を祭ったお蒼前さまに集まってきます。そして、参拝を済ませた後盛岡市内まで15キロの道のりを行進します。百頭もの馬が青々としたたんぼを鈴を鳴らしながら通っていく様はまさに初夏の風物詩。(iタウンページお祭り情報)


・・・・うん、地下鉄のエスカレーターをチャクチャグ馬っ子が上がって来るというほうがよりありえないかな。