斧鉞を加える

大学時代の同級生に政金克義くんという新潟出身の人がいた。政治の「政」に「金」である。「海部八郎みたいな名前だな」などと軽口を叩いた覚えがある。時代だなぁ。海部八郎・・・。25年ぶりぐらいに口にする名前だ。

いや、海部はどうでもいいのだ。政金克義くんの話だった。「まさかねかつよし」と読む。それで「♪まさかねかつよし、金太郎〜」(金太郎の節で)などと軽口を叩いた。

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いや、政金くんもどうでもいいのだ、昨日の話である。

恐い押し売りが来た時、掛け矢を担いだ叔父が撃退したという話を母に確認したところ、僕の勘違いで、訂正された。

掛け矢ではなく鉞(まさかり)だったそうだ。ちょうど大きな鉞で薪割をしていた叔父は、母に呼ばれて、それこそ「まさかりかついで」現れたらしい。毎日使っているのですでに身体の一部ともなっている得物である。押し売りさんもさぞ恐かったことと思う。

まあ、風呂屋をなめた己が不明を怨むべきか。なお、風呂屋の鉄火体質についてはかつて書いたとおりである。


そういうわけで、「掛け矢」ではなく「鉞(まさかり)」でした。でも鉞の話で斧鉞を加えられるなんざぁ、なかなか気が利いてるぢゃあありませんか。

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*1:「斧鉞(ふえつ)を加える=文章に手を入れる。添削する。(大辞泉)」