久し振りにネクタイを忘れた。
台風一過で暑いなぁとネクタイを緩めようと思ったらしていなかったのだ。
幸い職場に入る前に気づいたので、コンビニに駆け込んだ。◎ンクスには無くて◎ァミリーマートにはあった。
あるにはあったんだが、柄は･･･よくないなぁ。ＰＣのペイントでマウスグリグリで適当に描いたような柄。こんなのにお金を払って買うの惜しいなあ。でも背に腹はかえられない。
今度、忘れた時用にちゃんとしたネクタイを買って職場のロッカーに入れておこう。
夜は宴会があった。オシャレ系居酒屋が会場。靴を脱いで座敷に上がったところで左右別々の靴下を履いていることに気づいた。
トイレに行く振りをして外に出て、近所の◎ＭＰＭで靴下を買う。眩暈のしそうな柄物ばかりで立ちくらみ。でも背に腹はかえられない。中でも一番地味なのを泣きながら購入した。
居酒屋が入っているビルの物陰で靴下を履き替え、そ知らぬ顔で宴会場へ。
いい加減飲んでから気づいたのだが、この店は下駄箱に靴を入れるシステムだった。迂闊にも僕は、上がり框に靴を脱いだままにしてしまったので、あわてて下駄箱にしまう。何故慌てたかというと、前の職場のときに同じように靴を放置していたら、何人かにトイレ履きにされてしまったことがあるのだ。
たまたまサンダルが出払ったときにちょうど僕の靴があったので履いてトイレにいったという。
「なんでそんなことをするんだ」
と問いただしたら、「大きくて脱ぎ履きが楽そうだから」って。
そしてさっき、帰宅してみたらどこを探しても、宴会前に履き替えた左右別の色の靴下が見当たらない。どこかに置き忘れたのかもしれない。
ということは当然、わが家にもう一組の左右別の色の靴下が出現したことになる。
なんとも困った話である。もったいない。
当然、あの靴下を拾ってしまった人の不幸を思いやる心のゆとりなど、あの靴下と一緒にどこかに置き忘れてしまっている。
