山口瞳の会総会、講演会

山口瞳の会」の例会&講演会に行ってきた。どういう会かというと、全国の熱狂的な山口瞳ファンが一堂に会するという会だ。「草臥」というのは瞳先生の俳号。つまり瞳先生の命日8月30日のことだ。

札幌在住のHN石山東さんが代表を務める会だ。この石山東さんという人はもの凄い人で、熱球的なファンが高じて研究者となり、瞳先生の膨大な資料を渉猟して全書誌リスト、評伝「変奇館の主人」をまとめて出版しちゃうようなパワフルな人だ。

集まる人たちも石山東さんに遜色のないようなディープな人たちばかりだ。僕ももちろん瞳先生のファンを自認して公言しているのだけど、せいぜい70冊くらい著書を持っている程度。このぐらいは入口もいいとこだ。

没後10年である今年の催しの目玉は評論家の坪内祐三さんの講演会だ。この講演会開催の経緯から話が始まり、編集者(坪内さんは「東京人」の名編集者だった)としてみた山口瞳、読者としてみた山口瞳(なんと小学生の頃から「男性自身」のファンだったという)、などについて飄々とした口調で語り、面白かった。嵐山光三郎氏曰く、

「うーーん、これは百鬼園先生の芸だな」

なんとなくわかるような気がする。そう、嵐山氏もこられたのだ。口ひげがトレードマークの先生だが、半月のブラジル漫遊の間にあごひげもたくわえられていた。

他にも小説新潮編集長のUK氏、作家の亀和田武氏が来られた。亀和田さんとは約10年ぶりの再会だ。


講演終了後は、瞳先生いきつけの喫茶「ロージナ」で二次会なのだが嵐山先生と僕だけこれまた瞳先生行きつけの「そば芳」へ。9月3日のジャズコンサートの打ち合わせをした(※すみません、チケット完売いたしました)。

この後予定のある、嵐山氏を駅前まで見送った後、ロージナへ。

さっきは慌しかったけど坪内氏ともゆっくりしゃべれた(現在、坪内さんとは「プロジェクトP」が水面下で進行中である)。また会場に来られていたロッキン・オンの松村雄策さんともお話しできた。


そのあとキャットフィッシュへ。先ほどの嵐山氏との打ち合わせを受けてマスオさんと打ち合わせ。治子夫人や関頑亭先生、敏先生らがおられて、またお酒になってしまった。


そうそれからこの本のことを書かなくてはならない。
山口瞳通信」だ。前出・石山東さんが編集する冊子で内容が濃く、執筆陣が凄い。
山口治子、松村雄策青木るえか南陀楼綾繁、関増雄、そして蕃茄山人(へっへっへ)。いや、ホントは僕は執筆などしていない。この「蕃茄庵日録」を転載していただいているだけ。他にもたくさんの方が寄稿されていてA5判178ページ。

山東さんにいただいた紙袋をうちに帰ってあけたらこの「山口瞳通信」が二冊入っていた。ここで・・・

【読者プレゼント】
もし興味のある方がいらっしゃったらはお早めに蕃茄庵あてのメールで、「山口瞳通信の件」の表題にてお申し込みください。一名の方に差し上げます。複数の場合は抽選。

これでいいですよね、石山東さん。