嵐山亭「Summer Jazz」当日

banka-an2005-09-03


あっという間に当日になってしまった。今日は、嵐山亭「Summer Jazz」の日だ。

出演はサックスの中村誠一さんとギターの伊東忍さん、それとヴォーカルの中村紗理さん。

迎えるこちらは席亭の嵐山光三郎団長率いる嵐山亭だ。

PA(音響)のチーム(伊東さんの友人)は14時に入るというので、マスオさんと僕も14時入りして、ステージづくりや音響面の打ち合わせ。機材を積んだ大きなバンはうちの駐車場にいれていただく。

ミュージシャンのご一行と他のスタッフも、集合は15時だと言うのに14時半にはみんな揃ってしまった。

大まかな行動計画は夕べ寝ないで(ちょっとウソ)A4二枚にまとめたので、それを皆さんに伝えて、まずは会場作りから。CDの販売、次回企画のチケット販売、花束贈呈、サイン会、ワインサービスと、いろいろあるので動きに無駄があるとポシャる。ミュージシャンご一行もリハーサルに余念がない。

 楽屋で中村さん、伊東さんと演奏曲順の打ち合わせなどしていたら、あっという間に開場時間の18時。場内は満員御礼。多少混乱したがスムース。場内アナウンスの影マイクはツレ。元劇団員で、選挙のウグイス嬢のバイトの経験も豊富なので無難にこなす。シナリオはこれまた昨晩A4二枚にまとめたもの。

場内には作家の村松友視氏、鉄のゲージツ家・クマさんこと篠原勝之氏、作家の亀和田武氏、エッセイスト坂崎重盛氏、建築家・藤森照信氏の姿。また当ホームページでお馴染みの人形師の石塚公昭氏、義太夫三味線の鶴澤寛也師匠も来てくれた。戦う外資系OL・メレさんもお友達を連れて来てくれた。

嵐山氏の挨拶を持って開演。

今日のコンサートは先週リリースされたアルバム「セレナータ」の収録曲を中心にしたもの。

このアルバム、伊東さんのNYのアパートメントに中村さんが遊びに行って、つれづれなるままにアドリブでセッションしているうちにすごくイイ感じになってきたので、録音テープをまわしたのが始まりという。そのテープが凄くいい出来なので仲間内をまわりまわって評判を呼び伝説のテープになったのだ。たまたまそのテープを聞いてやはり衝撃を受けた嵐山光三郎氏が「これは世に出さねば」と思い立ち、商品化された。

その記念コンサートを嵐山氏の肝煎りで、国立で開催するなんてなかなかの奇縁だ。


演奏はそれはもう素晴らしかった。歌うようなサックスも語るようなギターも心に染みとおってくる。なんともロマンティックな調べ。と同時に中村さんの爆笑MCと伊東さんの天然MCも面白い。ヴォーカルの中村紗理さんも可憐で愛らしい。高音部の伸びが美しい。

中休みにワインサービスがあり、後半はさらに音楽が身体に染みとおるようになった。終盤でデビューの紗理嬢に花束贈呈。プレゼンターは篠原クマさん。開演直前にロビーでお願いした。快くお引き受けいただき、圧倒的な存在感と爆笑トークで場内を盛り上げてくれた。

アンコールではシークレット・ゲスト。クラシックピアニストの青井アキラ氏。「ソナチネ」で中村さんのサックスとデュエット演奏。これもまた台本無し打ち合わせ無しの突然のサプライズで中休み時間に決まったこと。さすがジャズ、アドリブでものごとが決まっていく。

終演後はサイン会を行ったのだが、列が伸びすぎて困ったほど。ほとんど完売状態。


打ち上げは地下のイタリアン・カルメン村松さん、坂崎さん、そして石塚さん、寛也さんも来てくれた。2次会は嵐山氏とスタッフで旭通のジャズ・バー「キャンディ・ポット」。

今回は8月のほとんどを嵐山氏が南米に行っていて、マスオさんは山口瞳展。準備不足があっていろいろ大変だった。今日は昼前からマスオさんと電話で打ち合わせをして、二時前から実踏で打ち合わせをした。当然だけど、想定外のトラブルもたくさんあって、バックヤードを走りまわることも多くあった。

だけどこの勝利の美酒の一杯があるから、イベントごっこはやめられない。