平兵衛まつり2005

昨日、10月8日のことになるのだが、次男・三吉(仮名・小三)を連れて、「平兵衛まつり2005」に行って来た。

平兵衛まつりとは国立駅の北口にある「財団法人 鉄道総合技術研究所」、通称「鉄道総研」の文化祭である。国分寺市光町の広大な敷地にある。平兵衛まつりという変わった名称は、このあたりがかつて「平兵衛新田」と呼ばれていたことに由来する。

ちなみに「光町」とはこの地で生まれた「夢の超特急ひかり号」からとったらしい。ということは一歩間違えば「谺町」とか「望町」になったということか。鉄道総研の他に隣接してJRの社宅群もある。

僕のうちからも近いが学区どころか市まで違うので、子どもの頃はまさしく「外国」。 うっかり遠征してきて、クマみたいなオヤジに凄まれたり悪ガキ連と一触即発の危機に瀕したこともあった。


で、平兵衛まつり。イベント内容のメインは、

・レール締結装置用四軸疲労試験機公開
路面電車(モ3302+モ3301)定置公開
・車内快適シミュレーター体験
・列車運転シミュレーター体験
・リニア車両公開

など、鉄道マニア、いわゆる「鉄っちゃん」垂涎のものばかり。そのため、毎年全国から鉄分過多の皆さんが大挙訪れる・・・・っと言うようなことは、意外なことにまるでないのだ、実は。あくまで地域の住民向けの親睦イベントと捉えて実施されているようだ。

告知も地域でのポスター掲出や駅のコンコースのポスターぐらい。鉄道総研のホームページにもアップされていないし、鉄道雑誌への告知もない。だから来場しているのは僕ら同様、近所の家族連れがほとんど。長いレンズをつけたカメラを持ったマニアなどついぞ見かけなかった。

ところで、僕は鉄道にはほとんど興味がない。だから上のイベントにも、申し訳ないけどほとんど興味がないのだが、楽しみがあるから行った。

それは模擬店。文化祭の花はなんと言っても模擬店でしょう。

ヤキソバ、チヂミ、おでん、フランクフルト、いそべ焼き、ワタアメ、射的、キックターゲット、ストラックアウト、ヨーヨー釣り・・・・・

それらが、「文化祭価格」で楽しめるのだ。ミニSL乗車に至っては無料。

三吉がやった「釣り堀」が凄かったね。料金100円で、フックのついた釣竿で白いビニール袋を吊り上げてるのだけど、袋の中身がけっこういいの。全国の鉄道会社のノベリティの福袋なのだ。ゆりかもめの下敷き、JR四国のクリアファイル、京阪電車のシールセットなどなど。子どもはもちろん、マニアの人でも欲しがりそうなものがいろいろ入っていた。

食べて遊んで、さてスタンプラリーでもしようか、というところで小雨が降ってきたので慌てて帰った。

・♪・♪・・♪・・・♪・・♪・♪・

ところで、家に帰って平兵衛まつりのパンフレットを見ていた気づいた。「鉄道総合技術研究所」の「鉄」の字がみんな間違ってるの。

ほんとは「金」へんに「失」で「金失」で、すなわち「鉄」のはずなんだけど、「金」に「矢」で「金矢」になってるの。


金失 ⇒ 金矢


もちろん間違いじゃなくて、わざとなんだろうけどね。「金」を「失う」じゃ縁起悪いもの。

そういえば、似たような事件(おおげさ)を他所でも聞いたことがあった。たしか九州のほうの製鉄会社で大看板をそのように書いたら、地域の小学校で子ども達が皆、テストで「金矢」と間違えたそうだ。結局、PTAだか学校だかの要請で、正字に直したんじゃなかったかな。

まあ「製鉄」はともかく「鉄道」は、当事者としての抵抗が大きいのはわかる。だって「道で金を失う」だもの。もっと悪く読めば「金で道を失う」だもの。

でも間違いは間違い。他所のお子さんの心配をする余裕はないが、三吉には、

「この字は間違いだからな。でもこういう深〜〜い理由と事情があるんだよ」

と教えておいた。