「美代子阿佐ヶ谷気分」の初号試写

今日は「美代子阿佐ヶ谷気分」の初号試写に行ってきた。五反田のイマジカ(旧・東洋現像所)にて。初号試写とは「ゼロ号」とも言うけど、いわゆる都内の大きなホールでやる試写とは違い、その前段階の関係者だけの試写のこと。

そんな関係者だけの試写になぜ蕃茄山人が行ったかというと関係者だから(爆笑)。エキストラで出演したのだ。居酒屋の客の一人として。

そのときのことはここに書いた。


絶望と愛、狂気と愛、苦悩と愛・・・。、「美代子阿佐ヶ谷気分」は1970年代、悲しみの世代の劇画家、伝説の鬼才・安部愼一の代表作の待望の映画化だ。


美代子阿佐ヶ谷気分

映画の内容については公式サイトを見てもらったほうが早いので、こちらをクリック。

基本的なデータだけ抜き書きしてみると、

原作:安部愼一 
監督:坪田義史

出演者は、

水橋研二
町田マリー

佐野史郎 (特別出演)
林静一 (特別出演)

本多章一
松浦祐也
あんじ

三上寛
杉作J太郎
シバ
原マスミ
つげ忠男

という、なんというかガロ系のオールスターズだ。

映画は面白かったなあ。皆さんも覚えがあるでしょ、若い頃の先が見えない焦りと痛み。それがリアルに表現されていた。

それと僕が感じたのは、素足で凹凸のある道を歩くときの恐れ(畏れ)と痛みとほのかな快感、そんな若さ独特のものが思い出された。

で、気になる(僕が)蕃茄山人の出演だが・・・。ありました。開始25分。水橋研二さん扮する主人公が佐野史郎ふんする編集者に説教される居酒屋のシーンで、彼らが陣取るテーブル席の手前のカウンターで、静かに飲むダークスーツに黒ぶちメガネのサラリーマン役。

ちゃんとエンドロールのキャストにもしっかり名前が出てました。

「蕃茄山人」と。

最終テイクまでボツにならないといいなぁ。


試写終了後は会場を移して軽くパーティー。久しぶりにお会いする人もたくさんいて楽しかった。坪井監督ともご挨拶できたし(好青年!!)、水橋研二さんともご挨拶できた(危険な美形・・・)。

ワンカット出演のシバ(三橋乙揶)さんと原マスミさんとは意見が一致して嬉しかったことがあった。

それは劇中の安部と美代子の同棲生活の場面での台詞、

「日暮れが早いなぁ」

への共感。そう、若いときは日が暮れるのが早いんだよね。月日が経つのはあんなに長かったのに、日暮れだけは早かったよね、なぜなんだろう。と話し合った。


で、公開は・・・・、いつなんだろ。来年の初夏くらいかな。決まったらまた大騒ぎしますのでその節はよろしくお願いいたします。

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映画は、本当によかったです。感動のあまり打ち上げで飲みすぎて、五反田の駅前で転んでスーツのズボンに4センチ×4センチの穴が開き、つまりは新品のスーツを一着駄目にするほどいい映画でした。