来客に、隠れる

夜、来客があった。

僕はリビングで「水戸黄門」を見ながらくつろぎ、ツレは隣でパソコン仕事をしているとき。

チャイムがなった時は僕が出た。お客さんは僕もツレも知っている人だった。ただタイミングの悪いことにちょうど「印籠出し」のところだったので神経はテレビのほうに行っていて、ちょっと受け答えが無防備だった。というかバカっぽかった。

そしたら子どもかと思われたみたいで、

「おかあさんはいらっしゃいますか?」

と言われてしまった。階上の実家の母を呼んでやろうかとも思ったのだけど(思わないよ)、玄関へはツレに出てもらった。

なんか話が弾んでいる様子だった。僕も仲間に入りたかったのだけど、そうするとお客さんに気を遣わせてしまう。「あ、さっき子ども扱いしちゃったの、旦那だった・・?」と。

だから静かにリビングの物陰に立膝で潜んでいた。

ちょっと風車の弥七のような気分だった(ないない)。